人が先か、売上が先か【零細企業の人材確保】

人事系コンサルタントの永江です。
零細企業にとっての課題はいろいろあって、従業員を増やすタイミングもそのうちのひとつになることがあります。
会社の成長のために人を増やしたいけれども、売上が増えてくれないと人を増やす原資がない。でも、人が増えないとそもそも売上や利益を増やすための活動ができない。「鶏が先か卵が先か」みたいな話です。

人件費増加のインパクト

零細企業は会計規模が小さいですから、一人の従業員を増やすことによる費用へのインパクトは大きいです。将来の昇給も考えてあげようとするとけっこうアタマの痛い悩みにもなりえます。事業内容によってはパートタイムの雇用で様子を見ながらスタッフを増やすことも考えられますが、それができにくい業種もあるので悩ましいです。

利益が確保できてから人を増やす?

たとえば現在いる社員に残業をたくさんしてもらって利益を作り、その営業成績が安定してきた段階でならスタッフを増やせるかもしれません。その段階で新しい人を採用すれば、残業をたくさんしてくれていたスタッフにもラクをしてもらえるようになるかもしれません。

でも、新人さんが入ってくると教育のための労力が必要になることもあるし、営業成績的にどれくらいの余裕があれば人を入れられるのかという判斷もちょっと難しそうです。利益が確保できてから、営業成績が上の方で安定してから、それから人を増やすという考えだと、意外とそれが達成できずに、ヒィヒィ言い続けることになるかもしれませんよ。

先に人を増やすためには原資が必要

先に事業計画があって人員を増やしてから、それによって営業成績を上げていこうという考えのほうが理想的ではあると思います。実際、近年の「働き方」への世間の意識変化もあって、おそらくそのほうが健全にスタッフも活動してくれる可能性が高いです。ただ、これが出来るためには先に増えてしまう費用をどうするかということを考えなくてはいけません。人を増やすことは、とりあえず人件費が増えることは間違いありませんから。

人を増やせるかどうかというのは、財務状況やキャッシュフローの状況などに影響を受けます。会計=アカウンティングについてきちんと考えなければいけません。零細企業の社長さんの中には会計に弱くて税理士さん頼みになっている人も多いですが、税理士さんは人材確保のことまで考えて帳簿を見てはくれません。そこまで一緒に考えられるコンサルタントを見つけるか、あるいは自分がそこまで考えることに決めるか、そのどちらかになると思います。

零細企業のマーケティング

人事系コンサルタントの永江です。
今日は人材に関係するお話ではなくて、マーケティングについてのお話。

今では「人」に関するお仕事を中心にさせてもらっていますが、実は会社に勤めていたときにはマーケティング部門を管理していた経験があります。その後で人事部長に抜擢していただいたのですが、人事の仕事を勉強しはじめた頃に思ったことは、「人事もけっきょく、マーケティング的な考え方なのだ」というものです。だから、私のアタマの使い方そのものは、人材育成を主業務にしていたとしても、あまり変わっていないのではないかと思います。

零細企業の商品やサービス

オンリーワンの商品やサービスを持っていると、それをどう売っていくかを考えると思います。オンリーワンであることのアピールを世間に対してしていき、見込み客を獲得して、契約にいたるようにお伝えをしていくわけです。

ところで、零細企業のみなさんのところにはオンリーワンな商品やサービスがあるのでしょうか。この評価はなかなか難しくて、あるともいえるし、ないともいえる。私が接してきた企業さんの多くは地域ビジネスであればオンリーワンといえる企業さんが多いです。でも、そのことを社長さん自身が分かっていないことも多くて、そこに残念さを感じることがあります。

顧客を設定しよう

では、そういう零細企業さんがマーケティングを考えるときにどうしたらいいかというと、まずは、自社の顧客が誰なのかを考えるということです。自社の商品を必要とする人や会社、自社のサービスで課題を解決できる人、そういう人たちがいわゆるターゲットになってきます。

売上に課題のある零細企業さんのなかには、この「顧客設定」がしっかりできていない企業さんが見受けられます。なんとなくボヤーッと社長のアタマにあるだけで、たった数人のスタッフにさえ共有できていない。これだとどんな活動によって営業や販売をしていくのかがあやふやになるので、まずは明確に設定しましょう。言語化です。

プロモーションのチャンネルを考える

顧客を明確に設定できたらプロモーションのチャンネルを考えます。プロモーションのチャンネルとは、何をつかって見込み客にアプローチしていくのかという手段です。SNSを使うのか、チラシの折込をするのか、訪問営業をするのか、テレアポという手段をとるのか。

手段を考えるときに、自分自身が、あるいは会社としてやりやすい方法を選択する考え方があります。一方で、顧客の属性を考えて手段を考える必要もあります。どちらかというと後者を中心に考えるのが良いのですが、難しい場合もありますね。そのときにはまた何かの工夫や努力が必要になります。