中小零細の人材育成、事例探しよりも枠組み(フレーム)を意識する

人材育成コンサルタントで
思考力トレーナーの永江です。

人材育成について、他者の事例から学ぶことについて考えてみます。

変化の時代、自分で考えて動けるように

変化の時代だと言われて久しく、もはや、変化が速いというよりも、常に何もかもが変化しています。それはクリエイティビティなイメージの職種だけではなく、たとえば事務職などのような管理部門においても同様です。以前は定形で進めた仕事はパソコンがやるようになり、教わったことをそのままできる業務はどんどん減ります。

私が感じていることは、都市部と地方との格差です。その格差は変化に対しての感覚についてであり、特に現場で活躍してほしいはずの現場の社員たちにおいてです。地方においては、いまだに、「仕事は教わってできるようになるもの」という感性の人が多いように感じます。それで苦労している経営者や管理職の方々も少なくないのではないかと推察します。

どのような職種であっても、自分で考えて動ける人材でなければ企業で価値を見いだせません。だから社員の育成は、そのスキルの観点も持っているのが望ましいです。自分で考えるチカラや、自分で考える思考性を育てていくことを考えましょう。

ちなみに、自分で考えられる社員育成をしたいと考えるなら、それをどうしたら実現できるのかを社長が「自ら考える」ことも大切です。

変化の時代のOJTとOffJT

OJTとは、オン・ザ・ジョブ・トレーニングのことで、実際の仕事をしながら教育をしていく手法です。それに対して、OffJTは、オフ・ザ・ジョブ・トレーニングのことで、研修室で行うセミナーのような形式で教育が行われるやり方です。

とうぜんですが、どちらが正しいというわけではなく、それぞれの長所を生かして適切に組み合わせるのが望ましいです。それ自体は昔から変わらない考え方ですが、今の時代に適した組み合わせというものが考えられるのでしょうか?

変化の時代。この言葉ももはや陳腐化してしまった感じがしますが、とにかく、少し前の定義が次の瞬間に使えなくなることは実際に多いです。仕事のやり方を、昨日と今日とでガラッと帰ることもあるかもしれません。会社内での研修や指導も、このことをふまえて考えると良いかもしれませんね。

つまり、OJTとOffJTをどう組み合わせるかということの前に、どちらについてもフレキシブルな発想を指導の現場が持っているかどうかです。研修や指導というものは、どうしても「こうしなさい」「この方法が良いです」という伝え方になりがちです。教わるほうも、そう言われるつもりで参加することが多いです。でも、だからこそ、そこで伝える内容そのものが、次の瞬間に適切なのかどうかを、指導側が常に考えるようにしたいものです。

変化の時代に、自分で考える育成をする指導者は、自分こそが「自分で考えて動く」ことの見本にならなければいけません。

他社の方法から学ぶ?

おおよそ何についても、他者の良いところを真似て、学ぶという方法は有効です。とうぜん社員の育成手法についても同様で、それは多くの企業で行われていることかと思います。ある会社が実行して効果を得た育成の手法や研修を、自社の同じような職種に対して適用してみる、ということです。

実はこれは、ちょっと注意が必要です。注意しなければいけない理由のひとつは、ビジネス環境の変化が速いということです。同じような業種で、比較的に近い職種で効果があるなら、うちのほうでも効果が期待できる。そう思っているうちに環境が変化して、ミスマッチになってしまう可能性があります。タイミングを逸しないようにスピーディさも重要になるかもしれません。

また、もうひとつ、注意しなくてはいけない理由があります。それは、そもそも社会の多様性や個々の相違点というものが複雑になっているということです。一見して同じような職種に見えても、それぞれの会社の事情によって内情に違いがあったりします。細かな違いがたくさん発生するように、社会は思いがけないほどの多様性を持ってしまっています。だから、育成の手法を事例などから真似るにしても、自社との違いがそれなりにあるという前提で、カスタマイズしていくことを検討してください。

他者の方法から学べることは多いと思います。ただし、そのまま真似をするだけでは問題があるかもしれないと思っておくほうが良いようです。

社員育成の枠組みを学ぶ

他者の手法をそもまま真似ることのリスクを考えつつ、枠組みについても出来るならば学べると良いです。人材を育てることの枠組みとは、その会社でどのような段取りや手法で、育成サイクルを回しているかということです。これを学べるとしたら価値は高く、研修そのもののやり方を真似するよりもはるかに重要性が高いです。

枠組みということはフレームワークとして研修を回していく手法になります。たとえば、この5つに分けて考えるという方法が考えられます。

1.育成戦略を定める

2.戦略に沿った手法を検討する

3.検討された指導や研修を実施する

4.実施した内容をチェックし評価する

5.改善点を検討して戦略から見直す

要は、PDCAサイクルの中でステップを刻んで考えやすくするわけです。ただし、段階を設定する方法や段取りの作り方には各社の事情や個性が出てきます。だから、枠組みを学ぶにしても「そのまま真似する」のは良くない場合もあるかもしれません。

ただ、研修の内容そのものとか、指導の方法の具体的なことなどよりも、枠組みにはあるていどの汎用性があります。その汎用性を捕まえれば、その分は自社にそのまま取り入れても大きな失敗にはなりにくいです。それがフレームワークとしての、人材育成の枠組みの考え方です。

ただ単に育成のやり方の事例を真似るのではなく、汎用的に活用できる「育成の枠組み」を学べるように意識しましょう。

中小零細の人材育成、事例探しよりも枠組み(フレーム)を意識する

中小零細企業の人材育成を検討するときに、事例を探して学ぶことも大切です。でも、枠組み(フレーム)を意識して、そこを汲み取るような取り入れかたを目指しましょう。

 

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人材育成を考えるなら、まず現状の確認を

人材育成コンサルタントで
思考力トレーナーの永江です。

 人材育成を考える人は、その人物が将来にどうなってほしいかをイメージすると思います。そして、それを未来の成長像として考え、実現するように育成を進めます。

 会社で、あるいは学校で、人を育成するときに、まず最初にすると良いのは何でしょうか?

人材育成でやることを分解してみる

 まず、人材育成と一言でいっても、その中で発生するタスクが多いので分解してみます。真っ先に思い浮かぶのは直接的な指導の場面です。会社なら先輩からの指導、上司からの指導、研修やセミナーの実施などがあります。OJTも、OfJTもいろいろ、さらに分解できそうですね。

 それから、成長した先にどうなっていてほしいかという、未来像の設定も大切です。それが無いとOJTの方針も定まらないし、研修なんて実施のしようがありません。「やりさえすれば、何でもいい」という教育担当者をたまに見かけますが、あれはいけません。「どうなってほしいのか」をちゃんと定義して、それを本人たちにも伝えるほうがいいですね。

 また、教育や指導を行うにあたって、対象となるスタッフや社員の現状を把握しておくことも非常に重要です。そして、実はこれが最初にやるべきことだと私は考えて言います。その理由とは?

人材の現状把握を最初にやるとよい理由

 なぜ、現状の把握を最初にやるとよいのでしょうか。むしろ未来像の設定を先に組織としてやるべきだと言われるかもしれません。たしかに、未来にどう成長してほしいのかという事柄があり、そのイメージと現状とのギャップを、いま実施すべき施策で埋めようとするのが合理的に思えます。ただ、それだと、未来像が固定的になってしまう恐れがあるのです。

 未来にこうなっていてほしい!といっても、それは、誰にでも当てはまるものではないかもしれません。人によって、そのイメージはすごく遠くに感じられるかもしれません。遠すぎるイメージは学びのモチベーションを上げにくいことがあります。だから、現状がどうなのかと確認して把握する。そして、それに応じて、どうなっていてほしいのかという未来の姿を設定するのです。

 もちろん、大いなる目標として、ドーンと掲げて、全体で共有する理想像はあるかもしれません。でも、教育や指導を実際に有効なものにするには、その人の状況、レベルや能力にあわせて、ほどほどの高さに見るもののほうが効果的です。そのほうが「ここを目指すんだぞ!」と伝えやすいし、それを受けての取り組みがしやすいです。だから、ぜひ、人材育成に取り組む際には、まず、対象となる人のさまざまな状況の確認をして、把握するところから初めてください。

最初にやるけれども、それだけではない

 育成したい存在の現状把握を最初にすると良いのですが、それは、その最初のときだけではありません。他の事柄、つまり未来像の設定や、指導そのものの実施についても同じですが、これらは必ずPDCAサイクルに乗せて運用します。最初に確認したこと、決めたことをいつまでもずっとそのままにはしないように気をつけましょう。

 現状を把握をして、未来像を定め、そして有効な教育施策を考えて実行していく。それが一周まわったら、またその時点での現状を把握します。これは同じことを再びやるようで面倒に感じられるかもしれません。でも、要は、「指導したけでど、それでどうだった?」というフィードバックのようなものです。やったことがどうだったのかの確認は必要ですよね?だから、それをするのです。

 なにごともそうですが、特に人材育成は、ずっと継続するものとして考えるのがいいです。だから、本当の意味で「最初に」となるのは、PDCAサイクルのただ1回だけになるかもしれません。ただし、そこでひとつのマイルストーン的なポイントとして意識して、確認するとよいです。そういう意味では、常に「最初」に現状把握を置いておくと、考えやすいかもしれません。

お試しあれ。

 

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やるべき思考にマッチした環境は?

思考力トレーナーの永江です。

私は水辺が好きです。それも、海にある水辺じゃなくて、絶対に淡水の水がいいです。これは、もう、理由があるわけではなくて、なんとなく好きだとしかいえません。ただ、水のあるところに行くと「良いな、居心地がいい」と思うんです。だから、家の近くの川を見に行くのも好きですし、家の中にちょっと大きめの水槽を設定したりもしています。

こういうふうに、その人にとってなんとなく好ましい環境や物というものがあります。私の場合は水辺や水そのものですが、人によっていろいろだと思います。明るい太陽の日差しかもしれないし、細々とした雑貨類が並んでいる姿かもしれません。その人が持っている感性によっていろいろなものが考えられます。

なにかしら自分にとって好ましいものが身近にあると、人は安らげたり、仕事が捗ったり、考えがまとめやすかったり、します。

一方で、ある事柄のために、一般的に好ましい環境といわれるものもあります。たとえば、アイデアを広げていくためには、暖色系のデザインにした環境が良いと言われています。逆に寒色系にすると、考えを集約させてまとめるのに良いそうです。これらは、人によって違うというよりも、多くの人に共通する心理的な効果です。

人によって異なる個性的な感じ方と、多くの人に共有される共通の感じ方。それらは別々にあるものでも、相対した考え方でもありません。どちらも有効に、対立するものではなく、平行して使えるとよいものだと思います。

だから、心理的に共有されるべき感じ方の情報と、自分自身でどう感じるかということの確認をしましょう。そして、やるべき思考になるべくマッチした環境を得て、より良質な思考をできるよゆに工夫しましょう。

 

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年上の部下との接し方【零細企業の人事】

人事系コンサルタントの永江です。
今日は、年上の部下スタッフとの接し方についてです。

ベンチャー社長はだいたい若い

そうじゃない人ももちろんいらっしゃいますが、ベンチャー社長は比較的にお若い人が多いです。なにせ、法的に必要な書類を作れる年齢になれば理論上は起業ができますから、10代の社長も実際にいらっしゃいます。いろいろと起業の障壁が低くなったという事情もあって、ベンチャー社長はだいたい若い人が多いです。

年下の部下と接するときの心構え

社長が若ければ、雇い入れた部下スタッフ従業員が年下である可能性も高くなります。もちろん、若いメンバーでやっていこうという方針もありますが、年長者の経験値も捨てがたいという場面もあるでしょう。そのときに、年上の人物を部下として扱うのが下手な社長さんがたまにいらっしゃいます。

なにが下手かというよりも、接するときの心構えをお伝えすると端的だと思います。それは、もう本当に単純なことなのですが、年上なのだから、ちゃんと敬って、目上の人として接するようにするということです。「それだと指示や指導がやりにくい」と言われそうですが、「敬う」という心構えから考えるとそのご意見への解答が分かってきます。

年上部下への指示や指導

年上の部下に対しては、指示ではなく「こうしてほしい、ああしてほしい」という自分の希望として、依頼をするという気持ちで伝えるのが良いと思います。また、指導すべき場面においては、「良い変化をうながそう」とするのが良いです。「それはちょっと……」とも言われそうですが、これで対応が分かって接しやすくなったという人は、私がこの件をお伝えした人の大部分を占めます。

 

けっきょく、相手も人間であって、好むと好まざるとにかかわらずプライドのようなものを持っています。そこをいたずらに刺激しても何も良いことは無いし、だからこそ、年上の部下の扱いに困っている人は困っているのです。日本においてはまだやっぱり年齢の序列というものが強く意識されます。だから、「部下に対しては上からものをいう」という感覚は捨てて、「年長者は尊重する」という意識で接しないとうまくいかないことが多いです。

もちろん、部下のほうも年長だからってえばっていたらダメで、つまりは、お互いに尊重しあうような関係であると良いということです。そして、そう書いてしまうと、それは年齢とか序列とか関係ないことになってくるんでしょうね。

 

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年功序列は悪いことなのか?【零細企業の人事】

人事系コンサルタントの永江です。
今日のお話は人事制度について、特に年功序列という日本的な手法についてです。

年功序列の制度とは

いわゆる日本的経営の要素として代表的なものが年功序列という制度です。特に、出世の仕方、いまどきな言い方ならキャリアステップのモデルケースや、賃金制度などに摘要されていました。特に儒教的な教えから年長者を敬うことをよしとする日本人には、とても馴染みやすくて自然に理解できる制度であったと思います。

実力主義や成果主義の導入

しかし、時代の流れとともに年功序列は古い制度であり、仕事における実力や、獲得した成果に応じて序列や報酬を決める制度がしだいに広まりました。いくら歳を重ねても仕事ができなければ出世はできないし、成果をあげれば年少者でも給料アップが可能というものです。理にかなった考え方ではあるのでこちらがしだいに増えていき、それにともなって年功序列の制度は割合を減らしていきました。

年功序列は悪いことなのか?

今日の本題はここからですが、年功序列の制度は悪いものなのでしょうか?だんだん減ってきたとはいえ、今でもあるていどの企業で残っています。それも、数パーセントとかいう微々たるものではなく、けっこう珍しくなく見かけます。もちろん、単純な年功序列ではなく、成果報酬制度との組み合わせであったり、ボーナスにまでは年功序列を適用しなかったりと、多様性をもった運用にはなっています。でも、残ってはいます。

なんとなくの体感覚ですが、年功序列の賃金制度があるていど残っている会社は、組織の雰囲気が穏やかです。おそらく、社員どうしでの無用な競争は少ないだろうし、争いごとなんてまったく起きないかもしれません。そうであれば、年功序列も悪いものではなく、結局は企業風土や経営者の方針に合うか合わないかにすぎません。なんでもかんでも古いものを排除すればいいものではない、という主張のひとつとして考えてみていただければ幸いです。

 

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論理的思考の敵は「思い込み」

思考力トレーナーの永江です。
論理的な思考をするときに、敵となるのは「思い込み」です。

思い込みのいろいろ

まず、「思い込み」にはいろいろなパターンがあることを書いておきます。認知療法の勉強などをされた人はご存知かと思います。

たとえば物事の一部分だけを情報として受け取り、そこから非論理的に全体についての判断をしてしまうことがあります。全体のことを考えるときに使っているのが先入観であったり決めつけであったりし、過度の一般化や過大評価につながります。逆に、過小評価をすることも思い込みの1パターンとしてあるし、無理矢理に白か黒かといったステレオタイプに分類しようとすることもあります。

「思い込み」となる思考には、感情や感覚が不用意に入り込んでいると私は思います。本来なら論理的にとらえるのが良い事柄であっても、感覚で「こうだよね」と決めつける。その感覚が理論に裏打ちされたものなら良いですが、そこまでに達するにはその分野の経験を豊富に積まないといけません。

思い込みを排除するには

おそらく人が自然に身につけているのが「思い込む」という能力です。だからそれを排除するのはラクではないのですが、できないことではありません。それにはまず、「自分のこの考えは、思い込みではないのか」と疑うように注意することから始めましょう。定義や定理ではない事柄については、まず思い込みに注意をするように心がけます。

そして、思い込みに陥らないためには、なるべくたくさんの情報を集めて、それらの全てに対して平等に接し、事実だけを、淡々と、受け取るようにしましょう。思い込みをもった状態は、情報の一つ一つを平等に扱わずに、非論理的に勝手に評価をしてから受け取ってしまいます。これをしないようにして、ある意味では機械のように情報に接します。

「べき論」に注意する

「◯◯はこうあるべき」「△△はこうでなくてはならない」というような「べき論」は思い込みであることが多いです。世の中はとても複雑であって、そうでない場合でも成立するのに、こうであるべきだと他を否定するのは正しいことではありません。結果的に自分の選択肢を少なくしてしまい、求める結果が得られないことにも繋がります。論理的な思考のためにも、「べき論」には注意しましょう。

敵をやっつける武器は「冷静さ」

本当に論理的に思考をする人は、傍で見ているとすごく冷静に見えます。ときには冷淡に見えることもあるかもしれません。それはおそらく、論理的思考の敵である「思い込み」が感情から生まれたものであって、熱を伴うからかもしれません。その熱を持っていないから冷静あるいは冷淡に見えます。

これは別に悪いことではなくて、ロジカルに考えるのがふさわしい場面で冷静さが求められるのは、ほとんど異論の出ないところだと思います。やっぱり、ロジカルシンキング=論理的な思考に必要なのは冷静さであって、「思い込み」という敵をやっつけるための武器になるものだと思います。

 

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何事に対しても前向きに考えることができるかどうか

思考力トレーナーの永江です。
私が接してきた中で、良い成果を上げている人、どんどん良い変化を生み出している人の傾向についてです。

悪く考えることがない人

基本的にどんな出来事にも良い面と悪い面があると私も考えているのですが、どうしても出来事に対しての「良い」または「悪い」という評価のどちらか一方をしてしまうことがあります。でも、以前に指導をしていた塾の生徒で、何事も悪く考えることがない子がいました。テストで良くない成績になっても「出来ないところが分かったのでそこを勉強します。」と言う。模試で志望校についての判定が悪く出ても「どれくらい頑張らないといけないか分かったので、それだけがんばります。」と言う。

実際に心の中がどうだったのかは分かりません。でも、常に前向きに考えて、悪い考えを口にすることなく、頑張って勉強をして無事に志望校に進学しました。

過去の失敗を笑って話せる人

経営者となるとなんでもポジティブに考えるわけにはいかないです。良くない未来も想定しておかないと、予想外の自体に対応できずに会社を潰してしまうかもしれません。だから私が尊敬しているある社長さんも、ネガティブな想定はしっかりとされています。でも、過去の失敗をあまり悪いこととして捉えていないような気がします。

あるていど経営をしていると失敗もあります。その人も失敗を何度かしています。でも、どの失敗もすごく明るく楽しく話してくれます。売上が下がったり損失が大きくなったりと数字においては悪い結果になったことでも、振り返って話してくれるときには笑い話になっています。失敗は失敗として評価しつつ、それを「勉強になった」と明るく話してくれる姿には、「こちらこそ勉強になります」と申し上げたくなります。

無意味なポジティブシンキングではなく、意味を持って前向きに考える

世の中には、ポジティブに考えるといいからと、とにかく意味もなくやたら「良いこと、良いこと」と考えようとする人がいます。こういうのは実際の経営や組織運営ではあんまり好ましくないと思います。やっぱり評価として「ダメだ」となる事象がありますから。でも、それを受けて、受け入れて、それに対して前向きに考えられるかどうかは大きいです。そこで論理的に、適正に、前向きに考えられるかどうかで、成果の大きさも変わってくることが多いように思います。

無意味にポジティブになれとは言いません。でも、良くない評価を下すべき場面にあって、それを前向きに捉える考え方も身につけていたら良いでしょうね。

 
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研修を実施するタイミング【零細企業の人材育成】

人事系コンサルタントの永江です。
従業員、スタッフに対しての研修を実施するタイミングは、どういうときが良いのでしょうか。

入社時に行う研修

まず、時期として間違いないのは入社時に行うものです。新入社員研修と呼ばれるもので、その業界が初めてなら業界のことから、そうでない場合でも会社の事情やいろいろな必要事項を理解してもらいます。特に新卒新入社員の場合には、社会人としての心構えのようなところから研修がスタートするケースもあります。タイミングを考えるのが難しくないいちばんのものではないでしょうか。

管理職研修、管理職準備研修

これもあまりタイミングが難しくない部類に入ります。そろそろ管理職にしようと考える中堅社員、管理職となる直前や直後、このあたりならまさにそのときに研修ができればいちばん良いです。多少はズレることも考えられますが、なるべくそのタイミングということで、考え方は難しくありません。

タイミングが難しい研修は?

何かが始まるときは、始めようとするときはタイミングとして考え方が難しくないのですが、どのタイミングが良いか考えにくいケースもあります。それは、たとえば、中堅どころの社員に、もうひとつ成長をしてほしいと考えているような場合です。普段の仕事ぶりに不満はないから「もっと成長してほしいから」といってもピンと来ないかもしれません。でも、将来を考えたら今はまだ不足を感じるので、やっぱり研修は実施したい。

他にも、「まさに今でしょう」というのが分かりにくいタイミングがあって、そういうときには、「急がないしな」などと先延ばしになることもあるかもしれません。そのうちに機会を逃して成長が遅れるともったいないですね。現任の管理職研修で、そういう課題をもった企業さんも実際にいらっしゃいます。

思い立ったが吉日

タイミングがはかりにくいときには、まずは、その研修の必要な度合いと、重要度を確認しましょう。緊急度はそれほど高くないはずですが、重要度は意外と高いかもしれません。重要度が高い場合には、「思い立ったが吉日」と考えてよいかもしれません。そして、重要であり、どうせやるなら、というふうに考えられるなら早めに実施することをお勧めします。遅れた分だけ、成長の機会も遅くなり、それは会社にとっての見えにくい損失となります。

 


 



起業しようとする人へ、家計簿的な考え方は捨てましょう

人事系コンサルタントの永江です。
今日は人事の話じゃなくて、会計のお話。それも、これから起業をしようと考えている人へのメッセージです。
すでに会社を経営している人はまったく不要になる話のはずで、ざっくりいうと「キャッシュフローを考えよ」ということです。経営を実際にしてみると分かるはずなのですが、「やりたいことで独立開業!」と考える人に欠けがちな思考があるのです。

お金の出入りにおけるタイムラグ

事業をやるうえでのお金の出入りには、タイムラグが発生します。買ったけれども後で払うとか、売り上げたけれども後でもらうとかですね。これをちゃんと考えておかないと、払うべきときに払う現金が足りないとか、商品は出ていったのにその分の現金が入っていないとか、いろいろ残念なことになるかもしれません。ちなみに、タイムラグはマイナスのこともあり、つまり、先にお金をもらっておいて、後でサービスを提供するというやり方も考えられます。

「どうせ払わなならんものだから払ってしまえ」という誤り

実は私の母親は、家計を預かる主婦として、「どうせ払わなならんものだから、とっとと払ってしまえ」という考えの持ち主でした。つまり、たとえばローンの支払いがあったとして、いくらか現金に余裕があったら、予定より先に払ってしまって残債を減らすことを好むんです。子どもの習い事の月謝も、「どうせ払う」といって早め早めに払います。でも、この考えは家計なら良いのですが、事業経営としてはあまり良くないです。手持ちに現金がせっかくあるのに、支払ってしまったら無くなります。売上があったのにまだお金をもらっていないということもあるから、「どうせ払うから、とっとと払え」は決して正しいことではありません。

売上から経費を引いて利益が出ればそれでいいというわけではない

売上金額があって、そこから諸々の経費を引くと利益になります。この利益を大きくすると自分が潤います。これは基本中の基本で、誰でも分かっているのですが、それだけでは事業はうまくやっていけません。前述していますが、売れてもまだお金をもらえないということがあります。月末締めで、翌月末の受取りになるなんてザラな話。商品やサービスを提供してから2ヶ月ちかくもお金をもらえないこともあるということです。

要は、売れたあとにお金をもらうまで、商品は無いわ、お金も無いわ、で何もない状態になるということです。しかも会計上はこの時点で利益が発生していますから、利益があるのにお金がないという状態が発生します。家計簿的な、あるいはお小遣い帳のような考え方しか持っていない人はこの部分が理解できません。分からない人は簿記から勉強してください。これは実際に起きうることですから。

もらうのは早く、支払うのは遅く

手元に少しでも長く多く現金があれば、いざというときに対応できます。ここぞというタイミングで投資すべき事案があればそれも可能になります。突然のトラブルにも対応しやすくなります。それを実現するためには、「もらうのは早く、支払うのは遅く」です。売上に対して受取るお金は早いに越したことはありません。なんなら前受けで処理したいです。逆に、経費や借金の支払いはなるべく遅くするのがいいです。払うべきものが残っているが気持ち悪いという感覚は分かるのですが、家計簿的なその考え方を捨てたほうが良いかもしれません。

経営する人と「占い」とのつきあい方について 〜 判断のためにもうひとつの軸を持つ

思考力トレーナーの永江です。
私は占いをちょくちょく見ます。テレビでやっている「◯◯うらない」とか、雑誌に掲載されている星座のものとか、特に何を、というわけではなく、いろいろなものを見ます。

占いを盲目的に信じるのは危うい

いろいろな占いを見ていますが、言われていることをそのまま信じたりはしていません。まず、ふつうに考えて非科学的ですし、当たる人もいれば当たらない人も居るだろうと思えますからね。そんなものを本気で信じてるとしたらやめたほうが良いし、盲目的に信じてしまうのは本当に危ういと思います。だから、知り合いの人が占い師さんの言うことをベッタリと信用してたりすると心配になるわけです。

他に判断の軸がなくて、どっちに転んでも大差ないなら占いで

では、なぜ占いをよく見ているかというと、他に判断の軸や基準がないときに、「えいや!」と決める材料にするために見ています。たとえば、昼食にラーメンが食べたければ食べますが、ラーメンとカレーとで迷っているとします。本当にどっちでも良いという状況なら、朝のテレビの占いでラッキーカラーが「黄」だったからカレーにする。それくらいのレベルです。

経営者の人でもけっこう占いを活用している人がいらっしゃいます。これも、占いに頼って経営をしているというよりは、いろいろロジカルに考えた結果として、もう、どっちに転んでも期待値に違いはないと考えられるときに「えいや!」と決める材料にしていらっしゃるようです。もちろん結果の違いはあるかもしれませんが、それはパラレルワールドの話になってしまうので分かりません。

論理のほかに、もうひとつの軸を持つ

経営や運営という事柄は、基本的には論理をもって分析や判断をするべきです。論理こそが万人にとっての「共通言語」ですから。でも、実際の世界はとても複雑で、どう考えても判断つきかねることがあります。あるいは、時間の制限があってこれ以上は考えることができないということもあるかもしれません。そういうときに判断の材料とするために、もうひとつの軸を持っていると良い場面があります。

もうひとつの軸は占いとはかぎらないです。たとえば信頼できる参謀。座右の銘としている言葉。メンターの意見。名著にある言葉。さまざまです。占いもそのひとつ。基本的には論理で考えて進めるのですが、ほかにもうひとつの軸を持っていると行動しやすくなったりします。