論理的でロジカルなコミュニケーションを考える

人材育成コンサルタントで
思考力トレーナーの永江です。

ビジネスにおいて論理的なコミュニケーションは欠かせません。しかし、実は論理的でロジカルなコミュニケーションが求められる場面は、ビジネスに限ったことではありません。出来ないとなると様々な問題が起きるし、出来るようになっていればメリットはとても多くて大きいです。論理的なコミュニケーションとはどういうことなのか、そして、その能力を高めるためにはどうしたらいいのかを考えてみます。

論理的であるとはどういうことか

まず最初に、論理的であるということはどういうことなのかを考えてみます。論理が成立しているとか、ロジカルであると聞くと、みなさんはどういうイメージを持たれるでしょうか。なんとなく、筋道が通っているとか、ある説明が次の他の説明に正しく繋がっているとか、そんなイメージを持つのではないでしょうか。そんなふうに、ある事柄が次の事柄に繋がっていて、その繋がりが、正しく妥当であることは論理やロジックの大切な要素です。

しかし、この、一本の道が繋がっているようなイメージは、論理的であることの1つの要素に過ぎません。ものすごく大切なことではあるものの、それだけでは不十分です。その他にも、情報や考えている内容に漏れがないということと、階層的で構造的であるということも重要です。

ロジカルシンキングの話をするときに、漏れがなく、ダブリがないように、と、よく言われます。これも大切な注意点ですが、ダブリをないようにすることよりも、漏れがないようにすることのほうが重要です。なぜなら、ダブリは構造化を考えるときに後から気づきますが、漏れがある状態で思考を進めると、その漏れにはずっと気づかないかもしれないからです。だから、漏れがないようにすることは、筋道が通っていることや構造化ということと同様に最重要事項として考えられます。

そして、階層的な構造化がロジカルであることにとって重要です。私たちが考える対象とすることは、複雑で、いくつもの要素が絡み合って成立しています。部屋の掃除の段取りを考えるていどであっても、そこに存在する情報の種類や量は、10も20も書き出せます。これら多くの情報を整頓するのが階層的な構造化です。図で表すならばピラミッド構造になっていて、それが多元的に整然と並んでいるイメージです。

論理的であるということは、筋道が通っていて、漏れがなくて、階層的な構造化ができているということです。これらがあって始めてロジカルであると言うことができます。

そもそもコミュニケーションとは

さらに、ここで、コミュニケーションということについても、そもそも何なのかと考えてみます。コミュニケーションをとるということは、何かを誰かに伝達したり、逆にそれを受け取ったりすることです。だから、もちろん、相手がいて始めて成立することです。何かの必要性があって、誰かに何かを伝えます。

伝えるものは情報です。情報といっても言語化や数値化ができるものだけとはかぎりません。なんとなく感じる感覚的なことや、言葉では表しきれない思いなども含めます。そういう広い意味での情報を伝えるということがコミュニケーションであるといえるでしょうね。

そうすると、どのように伝えるのかという手段も、本来は多種多様なものになります。私たちが普段のビジネスシーンで使うのは文字情報を中心とした伝達です。でも、大昔の「のろし」や、言葉を使わないアイコンタクトなども、コミュニケーションの手段として考えられます。誰かに何かを伝えられるのであれば、その全てがコミュニケーション手段です。

コミュニケーションとは、誰かが誰かに何かの情報を伝えることです。その情報の種類や伝達の手段は、あらゆるものを含みます。

論理的であることと、心が通っているかどうかということ

ところで、論理的であるというイメージは、もしかしたら、心が通っていない冷たいイメージを頭に浮かべられるかもしれません。ロジカルであるということは人の心の余地を排除していて、気持ちや感情とは別のものであると多くの人が考えているかもしれません。

しかし、実は、本当の意味でロジカルで、論理的に十分な妥当性があるということは、決して心の要素を排除するものではありません。ある事柄について考えて、そこで心や感情も大切な要素であるなら、それを考慮しないのは「漏れがある」ということになります。漏れがあると論理的ではないので、ロジックが成立しているとは言えないのです。

特に、コミュニケーションの問題として論理やロジックについて考えます。論理的なコミュニケーションは、人間どおしの交流でもあります。だから、自分の心のことや、相手の心のことも本来なら含まれるべき大切な要素です。そのことも漏れなく考えていきたいものです。

また、悪い意味で「感情的になっている」ときは、往々にして、心を排除してしまうような狭い意味でのロジックでさえも、どこかで漏れやミスがあるものです。構造的な筋道が作れていないからこそ感情的な物言いになってしまうのだろうと思います。視野が狭くなっていなければ、相手の考えていることや思いについても想像力を働かせられますからね。

論理やロジックと、人の思いや感情は、決して相容れないものではありません。本当にロジカルであるということは、感情を排除してしまっては成り立たないと考えます。

論理的なコミュニケーションが必要となる場面

ここまで考えてきたことを踏まえて必要な場面を考えてみると、論理的なコミュニケーションの必要性はものすごく広いという思いを強くします。言葉のイメージから多くの人が持つのは、ビジネスシーンや、学術的な場面のイメージではないかと思います。それらはまさにロジカルシンキングが必要なシーンであって、コミュニケーションにも論理性が求められます。

特にビジネスにおいては、感情や心の問題も絡みながら、お互いに考えることの妥当性を紡いでいくような活動が必要です。誰かと誰かの意見が対立したときに、力や声の大きさで決着がつくのでは論理的とはいえません。感情を持つなとはいいませんが、冷静で、お互いに配慮をしつつの議論も大切になってくるでしょう。そういう意味で、ビジネスシーンでは論理的なコミュニケーションがとても重要になってきます。

しかし、なんらかの話し合いをする場面というのはビジネスにかぎらずいろいろなところで発生します。家庭の中でもありえるし、仲の良い友だちの間でもありえます。人が情報のやりとりをし、考えや意見を伝え合うかぎり、そこには論理的なコミュニケーションが欠かせないのかもしれません。

論理的なコミュニケーションが必要となるのは、あらゆる情報伝達のシーンといえるのではないでしょうか。

論理的なコミュニケーションとは何で、どうやって高めるのか

結局のところ、論理的なコミュニケーションとは何なのか。筋道が通っていて、漏れがなく、構造的であるのが論理的であるということです。だから、伝えていることや主張や情報の集団に、妥当性があって納得感を得られるのが論理的なコミュニケーションです。何かのパワーパランスで抑え込むようなコミュニケーションは、ロジカルであるとは言えません。上司が無理やりに部下を屈服させて「ほれみろ、ワシの言うことが正しいんだぞ、言うことを聞け」というノリで自分の主張を論理的だと思っているなら、大きな間違いということです。

本当の意味で論理が正しく成立しているなら、きっと、誰に対しても穏やかに納得される説明ができるはずです。

では、そのような、正しく論理的なコミュニケーションが出来るようになるには、どうすればいいのでしょうか。そうなりたいと思った人は、どのようにそのスキルや能力を高めればいいのでしょうか。それには、論理性や、ロジカルシンキングのスキルなどを高めることが必要になりそうです。

たとえば、まず筋が間違った主張をするようではいけません。だから、ある事柄と、それに繋がると思われる事柄が、その繋がりにおいて妥当かどうかを検討できる能力が必要です。だから、もし、自分が何かと何かを繋げて考えたのならば、その繋がりが妥当かどうかをチェックする癖づけができると能力の向上に役立ちそうです。

あるいあ、漏れがあってはいけないので、他者や自分の感情面も含めて、思い至っていない事柄がないかと気を配るようにするのも有効そうです。なるべく、いろいろな場面で、見落としのチェックをしていきます。

そして、階層的な構造化についてですが、これはいくつもある事柄をピラミッド構造の形で分類する練習が効果を生みます。慣れないうちは多すぎると混乱するので、10個くらいから、20、50、と増やしていくトレーニングが良いと思います。この思考練習は、私が学習指導の中で一部の生徒さんに対してやっていました。階層的な分類に慣れてくると自学をするときに自分で内容を考えられるようになります。そして、私に対して何かの説明をするときに上手になっていく感覚があったので、まさに論理的なコミュニケーションのスキルアップに役立つのだろうと思います。

ロジカルであえることには、道筋、漏れの無さ、構造化が必要です。それらの感覚が鍛えられれば、論理的なコミュニケーションが上手になります。そして、そのスキルアップは、コミュニケーション能力そのものの向上にも繋がるのだと思います。

論理的でロジカルなコミュニケーションとは、その内容の妥当性によって、相手にもムリのない納得感を与えられます。そのスキルを後天的に高めることは十分に可能です。スキルアップのための工夫や努力によって、良いコミュニケーションができるようになりましょう。

 

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論理的思考の敵は「思い込み」

思考力トレーナーの永江です。
論理的な思考をするときに、敵となるのは「思い込み」です。

思い込みのいろいろ

まず、「思い込み」にはいろいろなパターンがあることを書いておきます。認知療法の勉強などをされた人はご存知かと思います。

たとえば物事の一部分だけを情報として受け取り、そこから非論理的に全体についての判断をしてしまうことがあります。全体のことを考えるときに使っているのが先入観であったり決めつけであったりし、過度の一般化や過大評価につながります。逆に、過小評価をすることも思い込みの1パターンとしてあるし、無理矢理に白か黒かといったステレオタイプに分類しようとすることもあります。

「思い込み」となる思考には、感情や感覚が不用意に入り込んでいると私は思います。本来なら論理的にとらえるのが良い事柄であっても、感覚で「こうだよね」と決めつける。その感覚が理論に裏打ちされたものなら良いですが、そこまでに達するにはその分野の経験を豊富に積まないといけません。

思い込みを排除するには

おそらく人が自然に身につけているのが「思い込む」という能力です。だからそれを排除するのはラクではないのですが、できないことではありません。それにはまず、「自分のこの考えは、思い込みではないのか」と疑うように注意することから始めましょう。定義や定理ではない事柄については、まず思い込みに注意をするように心がけます。

そして、思い込みに陥らないためには、なるべくたくさんの情報を集めて、それらの全てに対して平等に接し、事実だけを、淡々と、受け取るようにしましょう。思い込みをもった状態は、情報の一つ一つを平等に扱わずに、非論理的に勝手に評価をしてから受け取ってしまいます。これをしないようにして、ある意味では機械のように情報に接します。

「べき論」に注意する

「◯◯はこうあるべき」「△△はこうでなくてはならない」というような「べき論」は思い込みであることが多いです。世の中はとても複雑であって、そうでない場合でも成立するのに、こうであるべきだと他を否定するのは正しいことではありません。結果的に自分の選択肢を少なくしてしまい、求める結果が得られないことにも繋がります。論理的な思考のためにも、「べき論」には注意しましょう。

敵をやっつける武器は「冷静さ」

本当に論理的に思考をする人は、傍で見ているとすごく冷静に見えます。ときには冷淡に見えることもあるかもしれません。それはおそらく、論理的思考の敵である「思い込み」が感情から生まれたものであって、熱を伴うからかもしれません。その熱を持っていないから冷静あるいは冷淡に見えます。

これは別に悪いことではなくて、ロジカルに考えるのがふさわしい場面で冷静さが求められるのは、ほとんど異論の出ないところだと思います。やっぱり、ロジカルシンキング=論理的な思考に必要なのは冷静さであって、「思い込み」という敵をやっつけるための武器になるものだと思います。

 

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ロジカルシンキングを実行するために必要な3つ

思考力トレーナーの永江です。
私はロジカルシンキングのセミナーをコンテンツとして持っています。また、私自身が、物事を論理的に考えるように努力をしています。そんな中で、私が考える「ロジカルシンキングを実行するために必要なこと」は大きくわけて3つです。

考えようとする意思

最初に挙げたいのは論理的に考えようとする意思です。ロジカルに考えようとしなければ人は感性に頼る部分が大きくなります。また、論理的に考えることが日常的にできていないと、思い込みや偏見が思考にするりと入り込みます。こうなるのを避けるのがロジカルへの道なので、あえて「論理的に考えよう」と意思を持つのが良いです。

考えることの土台となる知識

2つめに挙げるのは、考える土台=ベースとなる知識です。いくら意思があっても、3つめに挙げる技術があっても、思考の対象となるものの基本部分となる知識がなければどうにもなりません。経営のことを考えるなら経営について最低限の知識は必要です。だから、たとえばコンサルティングをするときには対象となる存在についてのヒアリングを入念に行うのです。コンサルの対象となる存在についての基礎知識があってはじめて丁寧で論理的な思考ができます。

適切に考えるための技術

3つめに考えておきたいのが技術です。ロジカルシンキングというものがナチュラルに出来てしまう人には不要ですが、標準的な人、一般的な人は、技術を持つようにするのがよいです。技術はセオリーとして体系立てて学べるので、そのスジの書籍などで勉強できます。もちろん私の講座に参加していただいたりコンサルティングを受けていただくのも良いです。後天的に身に着けられる技術で、ロジカルシンキングのレベルをアップしましょう。

 


 



ビジネス的な情報伝達で大切な いくつかの要素

人事系コンサルタントの永江です。
今回はコミュニケーションについてのお話

要素の不足によるコミュニケーションの不出来

コミュニケーションというものは意外と難しいものです。思った意図で伝わらないこと、「そういう意味じゃなかったのに!」と思わされること、勘違い、誤解、いろいろと問題が起きます。日常のなんでもない会話でもそれは起こりえるし、ビジネスにおける情報伝達でも同様です。そして、ビジネス的な情報の伝達では、要素の不足によってミス・コミュニケーションとなることがしばしばあります。

要素の不足とは、伝えるべきいくつかの事柄のうちのいくつかについて伝達もれとなることです。たとえば話の全体として顧客からのクレームを伝えるとします。そのときに、クレームの内容は伝えたけれども、どんな顧客からのクレームなのかという情報を伝えなかった。しかし、ばっちりターゲット層に重なる人からのクレームである場合と、かなり外れた人からの場合では、ビジネス上での対応は違ったものになるはずです。伝えるべき要素に不足があると、その後の思考が正しくできないという結果につながりかねません。

伝達要素のうちでビジネスで有益なもの

ビジネス=仕事における情報伝達では、伝えるべき大切な要素として次のような事柄を考えておくとよいです。それは、1.全体的な累計、2.事柄の主体者、3.事柄の対象者または対象物、4.全体としての背景、5.理由や原因、6.時系列における具体的な進行や流れ、7.結果や結論または要約。日常会話でこれらを漏れなくしようとすると面倒くさそうな会話になってしまいますが、ビジネスにおいては漏れがないことは大切です。誤解なく、その後の思考が比較的に正しく行われるようにするためにこれらの要素は重要です。

情報伝達に漏れをなくして論理的な思考につなげる

上記の要素についての考え方は、ビジネスを科学的に進めるために有効です。科学的であるということは論理的であるということでもあります。感性でビジネスを進めて成功できる人にはなくてもよい考え方かもしれませんが、多くの人は論理性という共通言語によって成功の再現性が高められます。この辺のことはまた別の機会で触れたいと思いますが、ビジネスにおける成功のために論理性は重要であり、論理性のある思考のために情報に不足があっては好ましくないということです。情報伝達に漏れをなくして、論理的な思考ができるようにしていきましょう。

 


 



「自分のアタマで考えられる」ようになるために

思考力トレーナーの永江です。
私は、「自分のアタマで考えよう!」というスローガン(?)を掲げています。
いえ、それほどハッキリとアピールしているわけではないのですが、
そうなるのが良いと思っています。

「考えたらわかるでしょ!」の話

人事の仕事をしていたときに、同僚の管理職の人からあった愚痴。「部下のスタッフが、すぐに『聞いていません。教わっていません。』と言ってくる。でも、それまでに知っていることから考えたらわかるんだよね。」

そうなんですよね。けっこう、こういう人は居ます。すでに持っている材料をもとにして考えたら分かるはずなのに、考える前に「教わっていません」と言ってくる。いわゆる「一から十まで教えないといけない」状態でしょうか。それで、上司としては「考えたらわかるでしょ!」とイライラしてしまうわけです。

どうしたら考えられるようになるのか

そういうのが良くないとはいえ、では、どうやったら、人は自分で積極的に考えるようになるのでしょうか。正直にいうとこれは私のライフワーク的な課題にしようと思っていて、「こうすればバッチリ!」というような明確な答えは今のところ模索中です。でも、あるていど、「こうやったらいいように思うし、実際にそれで成果もある。」と考えられるものもあります。

自分で考えられるようになるための3要素

人が、自分のアタマで考える、そのために必要なのは3つです。1つは考える元になる知識を持つこと。2つめは、考えることそのものの能力や技術を身につけること。そして、3つめは、考えようと意識することです。

持つべき順番でいうと最初は3つめでしょうか。意識をしないと始まりません。あとの2つは同時に身につけていけると思うのですが、記憶している知識を増やし、上手に考えるためのスキルを磨くということになります。パソコンでいうと、ハードディスクの容量を上げてデータをたくさん記録して、CPUやメモリのスペックも上げていくようなイメージです。いずれも人間の能力として考えると一朝一夕にはうまくいきません。継続的なトレーニングが必要です。

能力をアップするために

どうやったら能力がアップするのかというと、それはもう、日々の努力です。努力のしかたは工夫ができます。それにあわせて継続性が求められます。そういうえばこれも3つの要素ですね。自分で考えることの3要素と、その能力のアップをするための3要素。うまく組み合わせて「自分のアタマで考えられる」ようになりましょう。

 


 



「机上の空論」で重要な部分は

思考力トレーナーの永江です。
世の中に広く使われている諺(ことわざ)や、慣用句、言い回し、などなどありますが、そのことでちょっと考えてみたこと。

「机上の空論」は良くないというイメージ

ほとんどのみなさんが「机上の空論」というと良くないイメージで捉えると思います。つまり、実際になにかの役に立つわけではない理論であったり、屁理屈であったり、そういうものです。私自身もこの言葉には良くないイメージを持っていますし、注意すべきだと考えています。それこそ、私が使う言葉や、説明する内容がこれになっていないようにしなくてはいけません。

何が良くないのか、どこが良くないのか

ところで、「机上の空論」という言葉は大きく二つに分けられます。「机上」つまり机の上であるということと、「空論」つまり役に立たない理論であるということの二つです。分けて考えてみるとわかるのですが、何が良くなくてどこが良くないのかというと、空論であるということです。役に立たない理論であるからダメなのです。

一方の、机上であることは、それ自体は別に悪いことではないと思います。これを「頭の中」と置き換えたとしても、人が考えるのは頭の中でのことだし、文字どおりにn机の上に情報を並べておくのも思考方法として間違いではありません。机上(または頭の中)であることは悪くなくて、空論(=役に立たない)ことが悪いわけです。

悪いこととセットになって悪いイメージを持ってしまうこと

分解して考えてみるとそう思えることでも、ひとかたまりになっていることでイメージがごっちゃになることがあります。「机上の空論」という言葉がまさにそれで、なんとなく、「机上」という言葉も良くないイメージを持っている人がいます。いわく、「実際のことがともなわない考えなんて『机上の空論』だよ」という感じ。

でも、先に述べたように、机の上だったり、頭の中であったりすること自体は悪くありません。頭の中で考えていることも、完全に理論が正しく組み立てられているなら、それは正しい理論となります。だから、何が悪いのか、どこが悪いのかをちゃんと考えて、本来なら悪くないものにまで変なイメージを持たないようにしたほうが良いのだと思います。

 


 



説明がわかりやすい、教えるのがうまい

思考力トレーナーの永江です。
わかりやすい説明をすること、上手に人に教えること。
これらは私が常に心がけていることです。

わかりやすい説明に必要な2つのこと

私の仕事からいえば自慢にならないのですが、「説明がわかりやすい」と評価をいただくことが多いです。自慢にならないと書きましたが、実際には自慢のひとつであって、つまり、講師業をやっている他の人より説明が上手です。同業の人たちより私の説明がわかりやすいみたいです。セミナーに参加する人や塾の生徒さんは、何がどうなって分かりやすかったのかは分からないことが多いですが、とにかく「わかりやすかった」「これまでわからなかったことがわかった」と言われます。たまに同業の人にも何かの講義をする機会がありますが、そこでもわかりやすいという評価をいただきます。

私が講座やセミナーで心がけていることはいくつかあって、そのうちのひとつが「大きなことから順番に伝える」ということです。抽象的な概要やまとめを言ってから、細かく具体的な話をしていきます。「まとめ→事例、具体的な説明」という順です。
それから、話の論理性にも気を使っています。「◎◎だから、▼▼なのです」という説明をするときに、途中のステップを省略せずに、理論の飛躍がないようにお伝えをします。究極的には、この2つのことが出来ていればあるていどわかりやすい説明になると思います。

上手に教えるための工夫

説明をわかりやすくするための工夫とは別に、うまく教えるということのためにしている工夫もあります。それは、相手によって、あるいはそのときどきによって、伝え方や教え方を工夫することです。具体的にどんな工夫をするのかは相手によるしそのときの状況によります。とにかく、固定化した教え方をしないということです。

固定化した教え方をしないとなれば、いろいろな引出しを持っている必要があります。あるひとつのことを説明するのに、3つとか4つの説明パターンがあると良いです。そうすれば、Aという説明で腑に落ちなかった人に対して、別のBやCという説明を試してみて、その人に合った説明を探ることができます。さらに、言葉での説明が理解しやすい人もいれば、図にすると納得しやすい人もいます。そういうときのために、言葉の説明も、図示による説明でもできるようにしておきます。なるべく多くの人に対応するために自分の引出しを多く持っておくのです。

難しいことを簡単に説明できるか

「難しいことを簡単にわかるように説明できることが理想」だと思います。「難しいことをわかりやすく説明してくださってありがとうございます」と言われることもあります。とても嬉しいお言葉です。でも、極端に難しい内容については、やはりそう簡単には説明できないということもあります。物理学などの難解な分野の説明は、やはりそんなに簡単ではありません。土台となる知識もあるていど必要でしょうし、やっぱり難しいものは難しいです。

とはいえ、我々のような「フツーの人」が知っておくべきことや学ぶべきことは、それほど難解とまではいかないことばかりです。私のような仕事をしている人が、プロとしての努力と工夫をすれば、あるていどうまく分かりやすく伝えることはできるはず。まだまだ工夫の余地はあるとも思うので引き続き精進します。

 


 


経営で考えるファシリテーションその1 意思決定はロジカルであるべき

人事系コンサルタントの永江です。

先日、経営コンサルタントの集まりに参加して、ファシリテーションについて学びなおす機会がありました。
そこで、この機会に自分の中で考える「経営におけるファシリテーション」についてまとめておきたいと思います。

今回は、その1。
意思決定はロジカルであるべき、というお話です。

会議ファシリテーションの進行手順

まず、一般的に言われるファシリテーションとは、会議や話し合いの進行について考えるもので、その中には理想的とされる進行の手順があります。
それは、下記のようなものです。

  1. 話し合いをしやすくするためのアイスブレイク
  2. アイデアを出すための発散のフェーズ
  3. 意思決定をするための収束のフェーズ
  4. 最終確認をして意思を統一する

大雑把にまとめるとこんな感じです。

つまり、
まず最初に、これから行われる話し合いにおいて、参加するみんなが持っている考えや意見を出し合い、建設的な議論をできるような「場づくり」をするところから始め、発散・収束と、段階的に進めるわけです。
良くない会議の例として挙げられるのは、限られた人が一方的に自分の意見を押し付けるだけのものや、出てくるアイデアをことごとくその場で潰していくようなものです。

こういう良くない会議の例についての対策は、多くの人がファシリテーションの説明で書かれています。ちょっと検索をするだけでたくさん見つかると思うので、そちらを参考にしてください。
会議ファシリテーションの基本的な形は上記のようなものであるということです。

収束のときに注意するのが論理性

今回、あらためてファシリテーションについて学びなおしたときに、私が非常に気になったのが収束のフェーズをどう考えるのかということです。

最終的に目指すのは、特に経営の中で考えるファシリテーションであれば、みんなが納得感を持って会議を終え、決まったことに対してモチベーション高く実行していくことです。
誰かの意見をイヤイヤ実行していくのでは良くないと思います。

参加者のモチベーションを高めるには納得感が大切で、そのためにアイスブレイクから始まるそれぞれの段階があります。

ということは、もちろん、収束の段階でも納得感を得ることを意識しなければならず、そのためには何が必要なのかを考えなければいけません。
私が考えるには、絶対的に必要で有効なのが論理性です。

「論理じゃない、感性だ」という人も世の中には居ますが、完全に論理的であって、なおかつそれが分かりやすく説明されていれば、少なくとも同じ言語を使ってコミュニケートする人どうしてあれば納得感は得られます。納得感が得られないとすれば、論理が成立していないか、論理的な説明ができていないか、説明が難しくてわかりにくいか、そんなようなところじゃないでしょうか。

一方で、収束の段階で多数決を選択する話し合いもありますが、私はこれには反対です。語弊があるかもしれませんが、間違った考えを持った人が多くいると全体が間違った方向に進むのが多数決という方法です。だから多数決で会議を収束させるのは好ましいとはいえません。もちろん、議論が出尽くした後で、そもそも絶対的な判断基準がないような事柄であれば多数決も選択肢の1つではありますが。

繰り返しますが、本当に論理がしっかりと成立していて、それを分かりやすく説明できていれば、会議に参加している人は納得してくれます。そして、その納得感をもって実行するからモチベーションも低くはなりにくいはずです。

経営の中でファシリテーションを考えるときに1つの重要なポイントとして、意思決定はロジカルであるべきだと考えます。

 


 


自己紹介をフレームワーク思考で組み立てる

思考力トレーナーの永江です。

昨日は
女性の活躍を支援する「かなふ」さんの主催セミナーで
「やさしい自己紹介のコツ」というお伝えをさせていただきました。




自己紹介については
わたし自身が課題としていろいろ考えたことです。
どんな自己紹介をすればいいのか。
何を言えばいいのか。
名前はもちろん言うとして、
他には、
仕事のこと、趣味のこと、性格、活動エリア、過去の実績、etc……

自分を構成する要素のうちの
何を伝えると、良い自己紹介になるのだろうかと、
試行錯誤した時期もありました。

 

そして、
その試行錯誤の過程で
フレームワーク思考を使って準備をしておけば、
自己紹介もラクに出来ると気づいたわけです。

 

人間は、
漠然とした全体をいきなり考えようとすると出来ないけれど、
ちょっとした枠組みを自分に与えるだけで、
すぅっと考えやすくなるものなのです。

そして、
フレームワーク思考で自分を「分解」することと、
いくつかの想定されるパターンに「再構築」することで、
相手によって臨機応変に変えられる自己紹介が作れます。

「分解と再構築」については
ロジカルシンキングの中でお伝えしていることでもあります。

フレームワーク思考とあわせて
いろいろな思考シーンで活用できる考え方。
参加された方にも、
「よく理解できた」
「なるほど、納得した」
と、おっしゃっていただきました。

 

今回の講座は
「かなふ」さんの
「ビジネス・セルフ・プロデュース講座」の一環として行われたのですが
次回、4月15日の開催でも私が講師を務めます。
こちらは
「めざせ説明美人」というお題で、
伝えるべきことを、
わかりやすく
誤解のないように伝えるにはどうしたらいいのか、
というお話をさせていただきます。

もろもろ、
以下のリンクから詳細をご確認いただけます!

こころを育むぶんか教室 かなふ

Facebookイベント★女性限定★ めざせ説明美人 ビジネス・セルフ・プロデュース

 


 


フレームワーク思考のセミナーやります

思考力トレーナーの永江です。

こんどの【デキる塾】はフレームワーク思考のワークショップです。

ロジカルに、効率的に、良い感じに考えをまとめていくのに、
フレームワーク思考が便利です。

フレームワークとは何かといえば、
考えるための入口になるヒントです。

あるいは、
考え方の枠組みを教えてくれる先生です。

あるいは、
考えることを手伝ってくれるアドバイザーです。

 

いろいろな言い方ができると思いますが、
仕事や暮らしがちょっと便利になるようなツールだと言えますね。

そんなフレームワークをいくつかご紹介しながら
頭の体操をしていただきたいと思います。

9月の「デキる塾」 
仕事と暮らしに使えるフレームワーク思考
Facebookのイベントページで受付をしています。