10月6日セミナー開催「チームマネジメント」について考えてみる

思考力トレーナーの永江です。
金沢で開催するオープンセミナーについて、秋の日程が決まったのでその内容を検討しています。

テーマはチームマネジメント

とある経緯から、2019年秋の開催はテーマを「チームマネジメント」にすることとしました。カタカナになっているのは経緯からのことなのですが、ふつうにいえば組織運営、つまり、一般的なマネジメントのことです。

チームマネジメント=組織運営ということで、基本的な内容は組織を運営する立場の人が、どう考えてどうするのがいいかという内容です。複数の人間があつまったチームがうまく活動していくためにどうするのがいいか。異なる個性をもった人材があつまり、全体としてどう機能していくと良くなるか。そんな内容をお伝えしようと準備を進めているところです。

マネジメントで考えることはけっこういっぱいある

とはいえ、チームマネジメントで考えるべきことのジャンルはけっこう広いんですよね。極めて小さな組織であってもお金のことは考えないといけないし、事務的な手続きが発生することがあればその手間が意外とかかるし。それから、大きな会社でもありますが、小さい組織だと公私混同にも注意したいですね。チームのものを私物化することもそうだけど、けっこう大切なのは、私物を公物にしてしまわないこと。

会社組織だと「ヒト・モノ・カネ・情報」を軸にして考えたりしますが、あるていどこの考えはサークル的な活動にも当てはめて考えられます。町内会にも、もしかしたら、親戚どうしの集まりなんかにも当てはまる場面があるかもしれません。

私がお話をするなら、ヒトと情報

と、いろいろと考えているのですが、私が組織運営についてお話をするなら、やっぱりヒトと情報についてですね。マネジメントの醍醐味はやっぱりヒトに尽きると思うし、うまくヒトを活用するときに情報の伝え方、すなわちコミュニケーションの重要性はいつも感じていますから。そして、それらについてはこれまでの講座やセミナーでお伝えをしたことをうまく結合させて、良いお伝えができると考えました。

異なる個性をもったヒトが集まり、でも、同じものを目指していっしょに活動する。それぞれに役割分担があって、それを仕切るまとめ役がいる。それが一般的な組織であって、大きさに関係ない普遍的な方法論があります。もちろん、チームや組織によって個別の事情や個性的な運用方法があるものですが、チーム運営を考える人がぶつかりやすい問題を中心に内容を吟味していきたいと思います。

 

「ヒト と 情報 からチームマネジメントを考える秋のセミナー」と題して、上記のセミナーを開催します。今のところ Facebookイベントでのみの募集となっていますが、ホームページの問合せフォームからご連絡をいただいても対応させていただきます。

Facebookイベント ヒト と 情報 からチームマネジメントを考える秋のセミナー
オフィスまなぶき問合せフォーム(10月6日のセミナー参加希望とかならずご記入ください)

セミナーの概要は下記のとおりです。
会場:
北陸ガールズスクエア・セミナールーム

日付:
2019年10月6日(日)

開始と終了:
16:30〜18:30

参加費:
2,000円

お気軽にご参加いただけるセミナーです。

 


 



「波に乗る」ということ

思考力トレーナーの永江です。
思考力がどうこうとか、自分で考えられるようにとか、偉そうなことを言っていますが、「カン」に頼ったほうがいいこともあったりします。

たとえば「モテ期」というものについて

世の中には「モテ期」という言葉があります。人生のなかで何回かあるそうで、理由がわからないけど、たまたま異性にモテる時期です。思い返せば私にも何回かあって、わけがわからないけど女性からアプローチを同時期に複数から受けました。こういうときにどうするか。なぜモテているのか考えてもわからない。どう対応をするのがいいか考えても考える材料が思い当たらない。けっきょく、「カン」にたよって反応します。

世の中で「モテ期」という言葉が使われるときも同様に、なんだかわからないけどモテている、という文脈で使われているようです。つまり、理由が明確にはわからないということです。だから対応についても論理的に考えることができずに、「えいや!」とカンで動くことになります。なんとなくアプローチを受ける。勢いに任せてつきあうことにする。良くも悪くも論理的ではない対応をします。

突然に訪れる人生の転機

これも私自身のことですが、人生の転機といえる岐路が何回かありました。そのたびにどうするかの判断をしています。でも、自分のまわりにある環境がどうしてそうなっているのか分からないんです。さっぱりわかりません。だから、モテ期のときと同様に「カン」にまかせて人生の選択をしてきました。

もちろん、大切な大切な自分の人生のことですから、時間をかけて考えはします。でも、論理的考えるには材料が不十分です。だから、とても大切なことであっても「えいや!」と腹をくくって「カン」を頼って判断するわけです。それが良い判断だったのか悪い判断だったのかはわかりません。「きっと良い判断だったのだ」と思うことくらいしか後からは出来ません。とりあえず今のところはひどく悪い判断はなかったように思います。

自分では作れない波に乗る

「波に乗る」というときの「波」は、自分ではどうしようもない周辺状況の変化の中で、自分にとって良いものだと言えます。でも、状況が怒ったときに、それが良いものか悪いものかを論理的には判断できないこともあります。そのときは「えいや!」とカンだよりで判断するしかありません。

とはいえ、一生かかってもその「波」を読める(=良いか悪いか判断できる)ようにならないかというと、けっこう経験値で出来るようになるように思っています。「カン」が鋭くなるという言い方もできるかもしれません。論理的に冷静に判断できなくて、カンに頼っていくしかないこともありますが、いざというそのときのために、そのカンを磨いておくように意識をしておくことは大切なのかもしれません。波は自分で作ることができないけれども、良い波ならばぜひ乗っておきたいですからね。

 


 



社長主導の案件では、事前に伝えることが抜けがちになる

人事系コンサルタントの永江です。
小さな会社でも、社長が主導となって進める案件がもちろんあります。
そして、大きな会社とちがって、社長がたったひとりで進めることも珍しくありません。

社長がたったひとりで進める案件

社長主導の案件といっても大企業であれば他に複数の人が関わります。でも、零細企業だと、社長がたったひとりで進める案件があるわけです。たとえば、新しい顧客を獲得する営業があって、関心をもってもらえて、そして契約にいたるまでの進行など。これにかかわるすべてのことを社長がひとりで行います。初期の営業、訪問しての説明、契約の詳細の検討から、実際の契約締結まで。すべてです。

従業員にとっては突然に降ってくる情報

さて、いよいよ契約が結ばれて取引が開始。会社どうしのやりとりがしばしば発生したり、社内の現場で作業が発生したりします。そのとき、いざ、まさにそのときになってようやく新規契約についてスタッフが知らされるというケースをときどき耳にします。従業員スタッフにしたら突然のことで、それまでに抱えていた「つもり」をジャマされることにもなります。もう少しやさしい言い方にしたとしても、驚かされるということはあるでしょう。あまり好ましいことではありません。

社長の考えとしては、常に部下スタッフの働きを見ていて、新しい取引が始まったとしても現場に特に問題はないとなっているのかもしれません。でも、それは社長のアタマの中にだけあって、突然に言われる従業員にとっては、この、突然に言われることそのものが不快の種になるのです。

事前に情報を伝えることを怠らない

社長がたったひとりで進める案件の場合でも、本当に、それこそ墓場まで持っていくくらいのレベルで社長オンリーの案件で済ませられるならかまいません。でも、会社として行う活動で、そういうことは滅多にないですよね。だから、ちゃんと、関係が発生しそうなスタッフには事前にゆるやかに伝えておきましょう。

案件の内容によっては機密として伝えられないこともあると思います。そういうときには、いわゆるオブラートに包んだような言い方を考えましょう。「詳しくは言えないけど、こんど手伝ってもらいたい案件が進行していて、話がまとまったら言うよ。」くらいの言い方でもかまわないと思います。青天の霹靂のように突然であることを避け、社長のアタマの中がブラックボックスだと思われないようにします。

 

私自身がいろいろな人からやられることがあって気になるのですが、「言ってなかったっけ?」とか「言ったつもりだったんだ。」という場合もあります。言ったつもりになっていたから悪気はないのでしょうね。でも、どこか初期の段階で「言っていないはず」と思える場面があるはずで、そのときにすぐに、「やわらかく伝えておく」ことをチェックリストに載せましょう。情報の伝達はこれからの時代のキーポイントのひとつです。

 


 



リーダーが見本を見せなくてはいけないこと、そうじゃないこと

人事系コンサルタントの永江です。
今日は、リーダーがリーダーとして見本を見せるべきことについてです。

すべてを出来る必要はなく、できないことは部下に任せる

リーダーといっても人間ですから、できることとできないことがあります。組織としてやるべきことであっても、その中にはリーダーができないことがあります。たとえば、技術がすごいけど販売や営業が苦手なリーダーだとしたら、それが得意な人を部下に迎え入れてやってもらえばいいです。私自身は、リーダーの仕事とは何かをさせることであって、自分がなにか具体的な作業をまったくしなくてもいいと考えています。実際には何か得意なことはあったりするので、リーダー自身も適材適所の一貫としてできることをすればいいです。

できなくてもやらなくてはいけないこと

しかし、できないなら部下にやってもらえばいいということもあれば、できないなどとは言わずに自分もやらなくてはいけないことがあります。それは、上の立場にある者の姿勢に関わる事柄です。たとえば、事業所内は整理整頓を旨とします。整理整頓が悪いということは、あるていど人数がいる組織であればありえないことです。このような「人として」くらいのことを言える部類の事柄は、リーダーたるものきちんとしていなければいけません。自分の身辺も整った状態にしておいて、そのうえで、まわりの従業員や部下スタッフに対して整理整頓を指導しましょう。

このテのことは、できなくてもやらなくてはいけません。できるかどうかじゃなくて、やるかやらないか、です。場合によって客観的に見て、遠慮なくものを言ってくれる、そんな誰かにお願いをしてチェックしてもらうのもいいかもしれません。整理整頓のほかには、人としてのマナーや行儀、他人に対する思いやり、相手の心に気を配ることなどが挙げられます。

人間力を原動力にできると強い

できないなどと言っていられないこと、やらなければいけないこと、これらは人間力ともいえる部分かもしれません。営業力や販売力、技術力や知識といったことで凄みを出してリーダーシップを発揮するのも素晴らしいことです。でも、それらはどちらかというと、ベーシックなものの上に乗っかるアプリケーションソフト的な要素です。人間力というのはOSのように基礎となる部分なので、これがしっかりあると周囲に対しての巻き込み力も上がります。これがあるリーダーは本当に強い。良いときも、悪いときも、しっかりフォロワーがついてきます。私自身もそうであるように日々の精進をしています。みなさんも、ちょっとアタマの隅において、考えてみてはいかがでしょうか。

 


 



人の心や感性に気を配る【零細企業の人事】

人事系コンサルタントの永江です。
経営者が自然に陥りがちな思考について、その注意点。

日常の経営は左脳的になりがち

経営者の思考は左脳的になりがちです。未来のことをイメージしたりするのは右脳的な活動なのですが、日々の経営はきわめて左脳的。収支を考えたり、キャッシュフローを考えたりする数字の計算や、経営計画にもとづいたプロジェクトやタスクの管理など、左の脳みそが大活躍です。小さな会社であれば社長はそういうことを日常的に考えていますから、頭の使い方そのものがしだいに左脳的になっていきます。

スタッフは右脳的な感性を持っている

もちろん経営者だって右脳的な感性を持っているのですが、上述のような傾向が出てしまう。それに対して従業員スタッフは、その人の中の割合として社長よりも右脳的な思考が強くなります。本来はこちらがヒトとして一般的なのかもしれませんね。仕事をしながらでも、右脳的な感性や感情、心の部分がバンバン出てきます。

社長に気をつけてほしいのは、その、スタッフがバンバン発揮してしまう感性や感情の部分も大切にするということです。良いことだとは思いませんが、どうしても感情が仕事に影響を及ぼします。イライラしていたら仕事の質が落ちるかもしれません。他のことが気になって仕事に集中できずにミスをするかもしれません。どうしても仕事に影響してしまう要素として心や感性というものを持っているのです。

人の心や感性に気を配る

考えてみたら従業員だけではなく、社長さんはたくさんの他人を交流をします。そしてそのすべての人が心や感性を持っています。社長がいくら左脳的に理性で物事を考えても行動をしても、相手は感情をもった人間です。その人達の心や感性に気を配るのは、ある意味ではマナーだともいえるかもしれません。

そして、従業員スタッフは会社にとっての財産です。その財産を大切に考えるなら、心や感性、感情の部分も大切にしなければいけません。経営者の日常は左脳的なアタマの使い方になりがちなので、バランスをとるために、人の心や感性に気を配ることを強めに意識することをお勧めいたします。

 


 



情報共有や指示出しのあれこれ

人事系コンサルタントの永江です。
組織の運営において重要なもののひとつに情報共有があります。
また、上司から部下への指示出しも情報を伝達することになり、ある意味では情報共有の一環と考えてもいいかもしれません。

情報共有のツールはいろいろ

たとえば簡単な指示や報告ならば、口頭ですますかもしれません。記録を残しておく必要があると書面を発行したりします。最近ではそれが電子的なものになり、口頭伝達ではなくメッセンジャー系のツール、書面ではなく電磁記録になってきています。ウェブアプリケーションとしての情報共有ツールもいろいろあるし、私もクライアントさんとの情報共有で複数のものを活用しています。

ウェブ系のツールだと有名なのは、ChatWork や Slack、Trelloなどがありますね。かぎられた範囲での利用なら無料のものも多くあるし、有料にしてもそれほど高額でないものがたくさんあります。そして、もちろん電話も情報共有のツールですし、口頭での伝達もあるひとつのツールと考えていいかもしれません。

ツールに対する苦手意識

ツールや道具であるなら、人によって得意や苦手があります。たとえばウェブ系のツールはいかにも今どきな感じがして便利ですが、タイピング等での入力が苦手な人にとってはツールそのものが苦手になるかもしれません。アナログで紙に書くとしても字のきれいさが求められるから苦手意識のある人は多いし、どんな道具であっても同様のことは考えられそうです。

苦手意識があると使うことを回避したくなるのが注意点

使うべき道具に対して苦手意識があると、それを使うことを回避したくなるのが人間というものです。たとえば、ウェブ系の共有ツールで情報を保存すべきとき、入力が面倒だと書き込む情報が簡素なものになってしまうこともありそうです。話すのが苦手な人の場合は逆に、急ぎの用であってもクラウドに書き込んですまそうとするかもしれません。そうすると情報の適切な扱いから遠ざかった運用になってしまいます。

純粋にツールの適正で使い分けるのが理想

人間はどうしても個人々々の感覚を持っています。だから、苦手があると避けようとします。けれども、情報共有のためにどのツールを使って、どういうふうに活用するのかは、本来は個人の得意とか苦手で考えるものではありません。でも、実際に行われていることは、情報を共有することにしろ、上司から指示を部下に伝えることにしろ、そのときそのときの感覚で使い分けてしまうのが現状ではないでしょうか。その辺に注意をしながら情報ツールを丁寧に使っていきたいものですね。

利益の使いみち

思考力トレーナーで、人材育成コンサルタントの永江です。
私は、人事部門を専門として経営士会の正会員登録をし、コンサルタントとして活動しています。
人事部門が専門ではあるのですが、コンサルタントですから、とうぜんながら経営全般についてのご相談もお受けいたします。

会社の利益とは

まず、経営者の人なら分かるはずですが、会社の利益とは、社長が受け取るお金のことではありません。オーナー社長であっても、会社という法人から報酬をいただくことになるし、会社の利益とは、期末などの決算が終わったあとに増えている純資産のことです。

ここの違いが分からない人は、このあとを読まないほうがいいかもしれません。

利益の使いみちと、注意点

先に書いておきますが、会社の利益の使いみちを、スパーンと1つの正解としてこの記事で書くわけではありません。私自身がいろいろ考えてみて、先人たちの記録や著述などから学び、あれこれ書いてみるにすぎません。

まず、利益が確保されたら、次の期間における投資として、さらに利益が生まれるような使いみちを考えます。設備投資かもしれません。これまでにやっていない広告宣伝になるかもしれません。もちろん、従業員へのボーナスも考えられるし、福利厚生という形で社員に還元することも考えられます。

しかし、このときに注意したほうがいいと思っていることがあります。それは、スタッフに還元する社長が良い社長であると思われがちということです。世の中に多くありそうなこの考えには経営者として注意したいところです。もちろん、従業員に還元することは良いことです。ただし、それが、慈悲とか慈愛とか、なにかボランタリーな、というか、優しい人柄の現れとしてのものではないということです。

お金の使いみちは事業をうまく運営するため、さらなる利益のため

企業は資産を活用してさらに資産を増やす、つまり利益を追求する存在です。だから、仮にスタッフ等への配分があったとしても、それは利益追求活動の一貫でなくていけません。「あまったから、みんなに分けてあげる」という考えだけでは経営者として失格です。もちろん、そういう考え自体がダメというわけではありません。しかし、会社の資産は会社の存在意義のために使うという大原則を曲げてはいけないということです。

だから、スタッフに還元するならするで、それが、スタッフのモチベーションになるとか、次への活力になるとか、そういう効果も必要なのです。あるいは、引き止め効果があるとか、新しい人材確保のネタになるとかがあればOK。こういうことを言うと打算的だとか、ドライだとか言われるかもしれません。しかし、会社のお金を何に使うのか、それは会社のためという目的が無いのはむしろ法人に対する背任行為です。そうなるとむしろ罪。社長といえども法人に対しての背任はいけないし、利益の使いみちはちゃんと考えなくてはいけません。


 



叱るときはスパッと一瞬で【零細企業の人材育成】

人材育成コンサルタントの永江です。
社長さんが従業員を叱る場面、上司が部下を叱る場面、先生が生徒を叱る場面、いずれもスパッと一瞬で終わらせるのがよいです。

長々とお説教が続く人

いらっしゃいますよね。叱るというよりも、注意を与えるということで、長々とお説教をしつづける人。私は出くわしたことがないのですが、30分から1時間という人も珍しくなく、それより長く数時間という人もいらっしゃるそうです。いけません。

説教が長くなる人は、たとえば自分の説明が相手に正しく伝わっているのかどうか自信がないのかもしれません。ちゃんと伝わらないとまた同じ失敗をする。だから、自分で納得できるまで説明を続けるのだ。あるいは、部下が犯したミスに対してのマイナスの感情を説教することで晴らそうとしているのかもしれません。実はこの感情は説教しつづけることで晴れるものではないので、延々と説教が続きます。

長い説教のメリットとデメリット

長い説教のメリットは……、おそらく無いです。本人の気が晴れるかというとそうでもないですし、それによって部下の成長が促進されるかというとそれもありません。まあ、「おれがたっぷりと指導してやった」と勘違いしている人もいるかもしれませんが、実際にそういうことはありません。だから、メリットはないと思ってもらってけっこうです。

デメリットはたくさんあります。仕事の中なら時間が無駄になります。そして時間をかけたわりに叱られている従業員の心には響きません。「早くおわらないかな」くらいのことを思われて話の中身を聞いてもらえなくなるのが関の山。お互いに不愉快な感情だけが残って教育効果が薄いのが、長い説教というものです。

注意喚起、叱るときはスパッと!

とはいえ、従業員は失敗をします。人間ですし、自分よりも経験が浅いのであればなおさら。注意を与えなくてはいけない場面や、指導すべき状態になっていることはおおいにありえます。そのときには、スパッと短時間で、できるだけ短く叱って、それでおしまいにします。

インパクトを与えるためにキツい言い方をするのは場合によっては有効です。ただ、これはキャラクターによるので、ただ単に、ダメだった箇所を短く指摘して、どうするのが良かったかを考える機会と時間を与えます。短いやりとりだと伝わらない心配を持つかもしれませんが、短く伝える工夫と努力は経営者に必要なものだと考えます。できないのであればトレーニングすべき事柄のひとつだと思います。

従業員・スタッフに注意を与えるときには、あるいは叱るときには、短くスパッと一瞬で終わらせることをお勧めします。

 


 



社長が評価できる範囲は限定的である【零細企業の人事】

人材育成が得意な人事系コンサルタントの永江です。
思考力トレーナーでもあります。

会社の規模にかかわらず人事評価はしっかりしたい

部下スタッフに対しての評価をどうすると良いのかという点において、小さな会社だから曖昧でよいなんてことはありません。会社の規模にかかわらず納得感を得られる評価をすべきです。そして、その評価を伝えるべきです。小さな会社だから、忙しくて時間がないから、というのはすべて言い訳にすぎません。経営者は、しっかりと従業員を評価すべきです。

ふわっとした評価の仕方は問題がある

零細企業の場合は、社長とスタッフの距離が近くなります。場合によっては仕事をしている間ずっと一緒に居ることもあります。そのうえで人事評価をして査定となって報酬の変更があったりします。その際に、評価項目をきちんと定めておくのが理想ですが、なかなかそうはいかずに、あいまいなままフワッと人物の全体を評価するケースもよく見られます。これはあまり良くないです。

なぜ項目を定めておく必要があるかというと、親しい関係での付き合いによって、仕事以外の部分を評価に加えてしまうからです。たとえば、なんとなく声が自分の好みだから、全体的に良い評価をしてしまう。イメージのよくない地域の出身だったから評価を下げてしまう。そんなことあるかと思いそうなことを、人は無意識にやってしまうのです。この点にはよく注意をしなくてはいけません。

限定的であるはずの「社長からの評価」

評価項目を定めるということは、評価する事柄を明確にすることです。一方で、「評価の対象としないもの」を明確にすることでもあります。項目が具体的に定まっていれば、そこに並んだ項目以外で評価することはなくなります。

そもそも経営者がスタッフを見て、仕事に関することで評価できることは限定的です。なぜなら、仕事の間の付き合いしか基本的にはないからです。業務時間外に食事に行ったりするかもしれませんが、そこでもスタッフは完全な素の姿を見せるわけではありません。やはり上司である社長に対しては遠慮もします。だから、仕事に関することしか見えないし、評価できないものなのです。

評価項目を設定していないと、仕事と関係ないことに評価が引っ張られるおそれがある。社長が評価できることはそもそも限定的なので、そこを肝に銘じて評価は項目の設定からしっかり行う。これが零細企業においても必要です。

 


 



言葉の不足が命取りになる?【零細企業の人事】

人事系コンサルタントの永江です。
物事には「過不足なく」という言い方でそれを推奨するこがありますが、今回は、言葉が不足したときの問題についてです。

他人の考えていることなど分からない

先にこういうことを書くと身も蓋もないのですが、誰しも、他人が考えていることなんか分かりません。分からないから言葉を使ってコミュニケートするのだし、ときには質問をしたり、確認をしたりしながら相手の意向を受け取ります。

自分が他人の考えを分かるわけないのだから、相手からしても同じです。相手はあなたの考えを知りません。付き合いが長くなるとなんとなくで通じそうに感じたりしますが、それでも完全なわけはないし、思っている以上に自分の考えは相手に伝わっていない可能性があります。

分かってもらうためには言葉をつかう

人間社会で、自分の考えや思ったことを伝えるためには言葉を中心としたコミュニケーションの手法を使います。図や写真などで伝えることもありますが、ベースになるのは言葉です。だから、言葉をつむいで文章にするときに、ちゃんと伝わるかどうかを考える必要があります。

たったひとつの言葉で思いが伝わることもあります。ただし、それは前後の関係性や経緯があってのことであったり、しっかりと意味をもったビジュアル要素があったりするからだと思います。言葉の単体たったひとつで伝わることは少ないです。だから、そもそも言葉は、不足する可能性があるものなのです。

言葉が不足すると誤解や勘違いが生まれる

言葉が少ない状態は、受け手からすると理解のしかたに多様性というか、相手が本当に伝えたいこととは違う意味で受け取れる可能性のようなものを生み出してしまいます。
「A社あての見積書をつくっておいて」
という指示を部下に出したとして、部下は、パソコンの中のデータとして作っておけばいいと思うかもしれないし、プリントアウトしておくところまでやれということかと考えるかもしれないし、印刷して封筒に入れるところまでやるべきなのだと思うかもしれません。しかも、先へ先へとやっておけばより良いようにも思えますが、パソコンのデータとしての段階で指示者が確認をしたいのかもしれません。それは言わなければ分かりません。だから、「言わなくても分かるだろ」ではなく、ちゃんと具体的で誤解のない指示を出すべきなのです。

誤解や勘違いで生まれることの大小

紙に印刷するかどうかレベルなら、一枚の紙を無駄にするかどうかというていどです。でも、誤解や勘違いによって生まれる事柄の大小はどんなものがあるか分かりません。言葉が足りない人は、事柄が大きかろうが小さかろうが同じように言葉の不足を発生させるからです。

当然ですが、事柄が大きい場合に勘違いがあると、会社にとっての損失や、取引先にかける迷惑度合いも大きくなる可能性があります。場合によってはそれが会社にとっての命取りになるかもしれません。そこまでは大げさだとしても、部下との関係性や、業務の進行などに大きな影響をおよぼすことも考えられなくはありません。誤解や勘違いを生じさせないようなコミュニケーションはとても重要なことなのです。

 

忙しいとき、どうしても言葉を端折りがちになる人がいます。気持ちは分かります。短い言葉でスパッと方向性示すこともリーダーとして必要です。しかし、十分に丁寧な言葉を補って誤解なく考えや意図を伝えることも、社長さんが従業員に接するすべての機会で気をつけなくていけないことなのではないかと思います。言葉の不足があなたの会社にとっての命取りにならないように気をつけましょう。