年上の部下との接し方【零細企業の人事】

人事系コンサルタントの永江です。
今日は、年上の部下スタッフとの接し方についてです。

ベンチャー社長はだいたい若い

そうじゃない人ももちろんいらっしゃいますが、ベンチャー社長は比較的にお若い人が多いです。なにせ、法的に必要な書類を作れる年齢になれば理論上は起業ができますから、10代の社長も実際にいらっしゃいます。いろいろと起業の障壁が低くなったという事情もあって、ベンチャー社長はだいたい若い人が多いです。

年下の部下と接するときの心構え

社長が若ければ、雇い入れた部下スタッフ従業員が年下である可能性も高くなります。もちろん、若いメンバーでやっていこうという方針もありますが、年長者の経験値も捨てがたいという場面もあるでしょう。そのときに、年上の人物を部下として扱うのが下手な社長さんがたまにいらっしゃいます。

なにが下手かというよりも、接するときの心構えをお伝えすると端的だと思います。それは、もう本当に単純なことなのですが、年上なのだから、ちゃんと敬って、目上の人として接するようにするということです。「それだと指示や指導がやりにくい」と言われそうですが、「敬う」という心構えから考えるとそのご意見への解答が分かってきます。

年上部下への指示や指導

年上の部下に対しては、指示ではなく「こうしてほしい、ああしてほしい」という自分の希望として、依頼をするという気持ちで伝えるのが良いと思います。また、指導すべき場面においては、「良い変化をうながそう」とするのが良いです。「それはちょっと……」とも言われそうですが、これで対応が分かって接しやすくなったという人は、私がこの件をお伝えした人の大部分を占めます。

 

けっきょく、相手も人間であって、好むと好まざるとにかかわらずプライドのようなものを持っています。そこをいたずらに刺激しても何も良いことは無いし、だからこそ、年上の部下の扱いに困っている人は困っているのです。日本においてはまだやっぱり年齢の序列というものが強く意識されます。だから、「部下に対しては上からものをいう」という感覚は捨てて、「年長者は尊重する」という意識で接しないとうまくいかないことが多いです。

もちろん、部下のほうも年長だからってえばっていたらダメで、つまりは、お互いに尊重しあうような関係であると良いということです。そして、そう書いてしまうと、それは年齢とか序列とか関係ないことになってくるんでしょうね。

 

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年功序列は悪いことなのか?【零細企業の人事】

人事系コンサルタントの永江です。
今日のお話は人事制度について、特に年功序列という日本的な手法についてです。

年功序列の制度とは

いわゆる日本的経営の要素として代表的なものが年功序列という制度です。特に、出世の仕方、いまどきな言い方ならキャリアステップのモデルケースや、賃金制度などに摘要されていました。特に儒教的な教えから年長者を敬うことをよしとする日本人には、とても馴染みやすくて自然に理解できる制度であったと思います。

実力主義や成果主義の導入

しかし、時代の流れとともに年功序列は古い制度であり、仕事における実力や、獲得した成果に応じて序列や報酬を決める制度がしだいに広まりました。いくら歳を重ねても仕事ができなければ出世はできないし、成果をあげれば年少者でも給料アップが可能というものです。理にかなった考え方ではあるのでこちらがしだいに増えていき、それにともなって年功序列の制度は割合を減らしていきました。

年功序列は悪いことなのか?

今日の本題はここからですが、年功序列の制度は悪いものなのでしょうか?だんだん減ってきたとはいえ、今でもあるていどの企業で残っています。それも、数パーセントとかいう微々たるものではなく、けっこう珍しくなく見かけます。もちろん、単純な年功序列ではなく、成果報酬制度との組み合わせであったり、ボーナスにまでは年功序列を適用しなかったりと、多様性をもった運用にはなっています。でも、残ってはいます。

なんとなくの体感覚ですが、年功序列の賃金制度があるていど残っている会社は、組織の雰囲気が穏やかです。おそらく、社員どうしでの無用な競争は少ないだろうし、争いごとなんてまったく起きないかもしれません。そうであれば、年功序列も悪いものではなく、結局は企業風土や経営者の方針に合うか合わないかにすぎません。なんでもかんでも古いものを排除すればいいものではない、という主張のひとつとして考えてみていただければ幸いです。

 

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何事に対しても前向きに考えることができるかどうか

思考力トレーナーの永江です。
私が接してきた中で、良い成果を上げている人、どんどん良い変化を生み出している人の傾向についてです。

悪く考えることがない人

基本的にどんな出来事にも良い面と悪い面があると私も考えているのですが、どうしても出来事に対しての「良い」または「悪い」という評価のどちらか一方をしてしまうことがあります。でも、以前に指導をしていた塾の生徒で、何事も悪く考えることがない子がいました。テストで良くない成績になっても「出来ないところが分かったのでそこを勉強します。」と言う。模試で志望校についての判定が悪く出ても「どれくらい頑張らないといけないか分かったので、それだけがんばります。」と言う。

実際に心の中がどうだったのかは分かりません。でも、常に前向きに考えて、悪い考えを口にすることなく、頑張って勉強をして無事に志望校に進学しました。

過去の失敗を笑って話せる人

経営者となるとなんでもポジティブに考えるわけにはいかないです。良くない未来も想定しておかないと、予想外の自体に対応できずに会社を潰してしまうかもしれません。だから私が尊敬しているある社長さんも、ネガティブな想定はしっかりとされています。でも、過去の失敗をあまり悪いこととして捉えていないような気がします。

あるていど経営をしていると失敗もあります。その人も失敗を何度かしています。でも、どの失敗もすごく明るく楽しく話してくれます。売上が下がったり損失が大きくなったりと数字においては悪い結果になったことでも、振り返って話してくれるときには笑い話になっています。失敗は失敗として評価しつつ、それを「勉強になった」と明るく話してくれる姿には、「こちらこそ勉強になります」と申し上げたくなります。

無意味なポジティブシンキングではなく、意味を持って前向きに考える

世の中には、ポジティブに考えるといいからと、とにかく意味もなくやたら「良いこと、良いこと」と考えようとする人がいます。こういうのは実際の経営や組織運営ではあんまり好ましくないと思います。やっぱり評価として「ダメだ」となる事象がありますから。でも、それを受けて、受け入れて、それに対して前向きに考えられるかどうかは大きいです。そこで論理的に、適正に、前向きに考えられるかどうかで、成果の大きさも変わってくることが多いように思います。

無意味にポジティブになれとは言いません。でも、良くない評価を下すべき場面にあって、それを前向きに捉える考え方も身につけていたら良いでしょうね。

 


 



研修を実施するタイミング【零細企業の人材育成】

人事系コンサルタントの永江です。
従業員、スタッフに対しての研修を実施するタイミングは、どういうときが良いのでしょうか。

入社時に行う研修

まず、時期として間違いないのは入社時に行うものです。新入社員研修と呼ばれるもので、その業界が初めてなら業界のことから、そうでない場合でも会社の事情やいろいろな必要事項を理解してもらいます。特に新卒新入社員の場合には、社会人としての心構えのようなところから研修がスタートするケースもあります。タイミングを考えるのが難しくないいちばんのものではないでしょうか。

管理職研修、管理職準備研修

これもあまりタイミングが難しくない部類に入ります。そろそろ管理職にしようと考える中堅社員、管理職となる直前や直後、このあたりならまさにそのときに研修ができればいちばん良いです。多少はズレることも考えられますが、なるべくそのタイミングということで、考え方は難しくありません。

タイミングが難しい研修は?

何かが始まるときは、始めようとするときはタイミングとして考え方が難しくないのですが、どのタイミングが良いか考えにくいケースもあります。それは、たとえば、中堅どころの社員に、もうひとつ成長をしてほしいと考えているような場合です。普段の仕事ぶりに不満はないから「もっと成長してほしいから」といってもピンと来ないかもしれません。でも、将来を考えたら今はまだ不足を感じるので、やっぱり研修は実施したい。

他にも、「まさに今でしょう」というのが分かりにくいタイミングがあって、そういうときには、「急がないしな」などと先延ばしになることもあるかもしれません。そのうちに機会を逃して成長が遅れるともったいないですね。現任の管理職研修で、そういう課題をもった企業さんも実際にいらっしゃいます。

思い立ったが吉日

タイミングがはかりにくいときには、まずは、その研修の必要な度合いと、重要度を確認しましょう。緊急度はそれほど高くないはずですが、重要度は意外と高いかもしれません。重要度が高い場合には、「思い立ったが吉日」と考えてよいかもしれません。そして、重要であり、どうせやるなら、というふうに考えられるなら早めに実施することをお勧めします。遅れた分だけ、成長の機会も遅くなり、それは会社にとっての見えにくい損失となります。

 


 



朝の時間を活用することを人材育成にも当てはめてみる【零細企業の人材育成】

人事系コンサルタントの永江です。
私は朝がけっこう早いです。
これは、特にそうするようなきっかけがあったわけではなくて、子どもの頃から自然とそうなっていました。
たまたまそうだっただけではあるのですが、良かったと思うことがいっぱいあります。

朝の時間帯を活用した理由

朝というのは、基本的には、寝て、起きたあとのしばらくの時間です。だから、脳も体も休息をしたあとであり、なにかやるにしても集中しやすく効率も良いです。また、朝日を浴びることで身体的な良い影響もあるようで、ちゃんと朝は起きて、意味のある活動をするのにとても向いている時間帯というこです。

「朝が弱い」のウソ

まあ、ウソとまで言うと言い過ぎだとは思いますが……。「朝が弱い」とか「朝が苦手」といって、しかもそれを言い訳のように使う人を私は信用しません。なぜなら、その人も、他の人と同じように24時間の枠の中で生活をしているからです。精神状態などの理由で夜に寝付けないこともあるとは思いますが、やっぱり、基本的に、「朝が弱い」というのは、正しくもない言い訳にしかならないと思います。

朝にできる人材育成のヒント

さてさて、人材育成にあてはめて考えます。育成の対象となるスタッフにとっても、とうぜん、朝の時間帯は価値あるものです。昼ごはんを食べたあとに眠くなる時間帯よりも、だんだん疲れてきた夕方の時間帯よりも、しゃきっと集中して物事に取り組めるのが朝の時間帯です。だから、アタマを使って自分で考えなくてはいけないことや、集中して取り組むべきことを朝の時間にさせるようにします。

一方で、あまり考えなくてもいいルーティン作業や、あーもこーもなくやらざるを得ないのでやってしまう作業などは、午後からの時間帯でやってもらいます。もちろん、取引先との約束などがあってそのとおりにいかないこともあると思いますが、基本的な原則としてそういう時間の使い方をオススメします。

効率良い時間の使い方をクセ付ける

エネルギーがより必要なことを朝の時間帯にさせるようにして、時間を効率よく使うクセを身につけさせます。そうすれば、その人の成長速度はそうじゃないときより速くなるし、会社に対する貢献度合いも高まります。もちろんそれは会社にとっても良いことなので、やらない理由がありません。

効率良い時間の使い方をするクセをつけさせて、どんどん成長してもらって、会社の利益に貢献してもらいましょう。

 


 



人事制度の構築はチームでやる【零細企業の人事】

人事系コンサルタントの永江です。
今日は、人事制度の構築に関するお話です。

作業量としては社長ひとりで出来そうに思える

小さな会社の場合は、経営者である社長の目が全体に行き届きやすいです。規模が小さいですから。あるとき人事制度をちゃんと構築しようと考えたとしてもやっぱりそうで、どんな人材要件がって、現にどのような人材がいて、今後はどう成長してほしいのか、ということが分かりやすいです。そして、制度を作っていく過程もあるていど見えるので、社長ひとりで出来そうに思えるとしても不思議なことではないです。

ひとりの視点や考えで作ると……

しかし、社長ひとりの視点や考えで人事制度を構築すると、「意外とわかっていなかった」となることがあります。規模も小さいし部下のことも知っているし、自分がわかっていることで考えていけばいいように思えて、実はそうではなかったということです。人間ひとりの考えにはどうしても限界があるということです。

小さな会社であってもチームで人事制度を構築する

社長がひとりでやるには限界があるから、小さな会社、零細企業であっても、人事制度の構築はチームでやるのがよいです。社員全員と話し合いながらでもいいし、我々のようなコンサルタントを入れてもいいです。その体制はケースバイケースですが、とにかくチームでやるのが良いです。

チームで作っていくといっても、社長とその他の人の権限がフラットでなくてもよいです。むしろ最終決断は社長の仕事ですから、そこは譲らない考えも必要かもしれません。チームでやるメリットは思い込みや偏見を排除しやすいということにあります。他者の意見も耳に入れつつ、チームとしてアイデアを練り上げていって、最後は経営者による判断とする。そんな流れがうまく出来ると良いのではないでしょうか。

スマホ通知の嵐から自分を解放する

思考力トレーナーの永江です。
最近はスマートフォンを利用する人が多くなり、私がお付き合いある人はおそらくすべてといっていいくらいです。
そして、スマホ(=スマートフォン)にはメッセージを受取るアプリがインストールしてあって……。

あちらこちらから聴こえる通知音

とくに電源を切ったりマナーモードにしたりしなくてもよい状況に人が集まっていると、あちらこちらから通知音が聴こえます。メールでしょうか、LINEでしょうか、Facebookの何かでしょうか、電話でしょうか。今はちょっとした連絡ならスマホでササッとできるので便利です。そして、ほとんどの人が持っているので、人が集まれば、それだけ通知音が聴こえてくる確率が上がります。

通知に反応していることの無駄

ちょっとした連絡をスマホでする。スマホを使えば気軽に連絡がとれる。おそらく、スマホが普及するより前、さらに、携帯電話が普及するより前、比較すると今は、連絡をとることのハードルが下がった状態だといえるでしょう。固定電話しかなかった時代と比べればとても分かりやすですが、固定電話のある場所からじゃなければ連絡できないし、電話の交換を相手に依頼するのも面倒です。ビジネスシーンならばマナーやなにやらも考えなくてはいけないし。

でも、以前はそれでも事は済んでいたんです。それが、気軽に連絡できるようになったために、本当になんでもないことでも、とりあえずいっぺんメッセージを送っておこうというくらいにみんな気軽に送っています。だから、いちいちそれに反応するということは、たいした用事じゃないものにも反応することになって無駄なのです。さらに、自分が何か他のことをしている途中の場合はそれが中断されてしまい、通知を確認して反応して、また戻って途中になった何かを再開するのもすごく無駄な動きになってしまいます。

反応する動きは、タイミングを決めてまとめてやる

これは仕事術としてのことですが、反応する動きは、タイミングを決めてまとめてやるのがいいです。つまり、通知音が鳴るたびにいちいち確認するのではなく、ある時間までチラッとも見ないで溜めておいて、後でまとめて確認と反応をするということです。緊急の用事かもしれないと思われるかもしれませんが、緊急の用事なら、少なくともLINEの文字チャットなどで知らせてきません。せめて音声通話でしょう。メールなんて使うわけないし、SNSのメッセージなんてありえないです。

小さな動きをちょっとずつバラバラのタイミングでやると、その前後に「助走」や「準備」あるいは「後片付け」にも似た本筋の行動ではない行動が発生します。細かいことならスマホをバッグから取り出して、暗証番号を入れて、……、というような動きです。これは回数が増えればそれだけ増えます。まとめてやれば短縮できます。なにより、ちょこちょこ通知が来るという煩わしさがいけません。タイミングを決めて、マナーモードか、電源OFFにして、カバンに入れて、通知があっても知らんぷりをする時間帯をしっかり持っておきましょう。

 

ちなみに、通知音から自分を解放してあげるのは、状況によっては好ましくないこともあります。ただ、仕事関係については本当に無駄だと思えることがたくさんあるので、みなさんも自分のことについていちど見直してみることをお勧めします。

 


 



細かな部分のことを考えながら、全体も見る

思考力トレーナーの永江です。
あることについて考えているとき、集中していると、逆にそのことだけしか見えなくなっていないでしょうか。

たとえば自動車を運転しているときに……

たとえば自動車の運転をしていて、少しさきに横断歩道があるとします。とうぜん、横断歩道を誰かが渡ろうとしないかと注意します。でも、横断歩道に注意をしながらも、それ以外の場所にも気を配らなくてはいけません。何かの物陰、交差点、路地がないか、道路標識など視界に入るものすべて、さらにいえば、視界に入っていないものにも「かもしれない運転」で注意するのが理想です。

自動車を運転するときに、想定される危険はさまざまなところにあります。また、窓の外だけでなく、車内にあるメーター類にも目を向けなくてはいけません。つまり、何かひとつのことに集中してしまうのは危険だということです。「運転に集中しよう」という言い方をしたりもしますが、「運転する」ということを全体的にみてみたら、何かに集中するのは良くないです。

アリさんの目、トリさんの目

思考の視点をどう持つかということで、アリさんの目、トリさんの目、というような話をよく聞きます。私も社員研修などを担当させていただくときに話すことがあります。アリさんの目は対象のすぐ近くにあって、細かく詳細に対象のことを捉えます。一方のトリさんの目は遠くから全体を俯瞰して眺めます。アリさんは物事の一部しか見えないけれど細かいことまで分かり、トリさんは細かいことは分からなくても全体の中でその一部がどうであるのかを分かります。

視点のこの話はどちらが良いとかいうことではありません。いずれの持っていて、適宜に使い分けるのが良いということです。考えるべき対象の詳細を知ることも必要だし、全体の中でそれがどうあるのかということも考えなくてはいけないのです。アリさんの目で見る、次の瞬間にトリさんの目に切り替える。行ったり来たりしながら考えられるようにしましょう。

リアルに描かれたウサギの絵

私が高校生くらいのときに、ある新聞の記事があり、その切り抜きを長く財布に入れていました。その記事は、あるリアルなウサギの絵を紹介するものです。とにかくリアルに描かれたウサギは、毛の一本一本に至るまで細かく描写されています。もちろん毛のほかにも、ウサギのまわりの地面などもたいへんリアルに細かく描いてあります。でも、その絵がウサギの絵として成立するには、細かい描写だけではダメで、全体としてしっかりと躍動感あるウサギになっているわけです。細かい部分についてしっかり丁寧に描かれていることと、全体としてバッチリとウサギであるということ、その両方があってリアルなウサギの絵が成立している。「両立が重要」ということを主張した記事であったと記憶しています。

 

細かい部分について考えることも大切です。でも、同時に全体のことも大切です。局所を見ていると、それが素晴らしくうまくいっていると思っても、全体の中では何かバランスが悪いこともあります。私たちがなにか事にあたるとき、細かな部分のことを考えながら、全体も見るという視点を持っているようにしましょうね。

 


 



OJTのときに考えるOffJT的な考え方【零細企業の人材育成】

人事系コンサルタントの永江です。
小さな会社では、OffJTを行うのが難しくて、育成はOJTのみということも珍しくありません。

OJTとOffJT

OJTとは、On the Job Training の頭文字をとったもので、仕事の現場で行われる訓練=トレーニングのことです。まだ習熟の途中であっても実際にやるべき業務に従事させ、それによって知識や技術を身につけさせます。一方のOffJTとは、Off the Job Training の略で、現場の業務とは別の機会をもうけて教育や訓練を行います。

OJTとOffJTは、どちらが良いというものではありません。理想的な運用としては、その場、そのとき、対象となる従業員のスキルや将来性など、いろいろなことを複合的に考えて適切な手法を使い分けます。比較的に失敗のゆるされる業務ならいきなりOJTで指導するのもアリですが、絶対に失敗してはいけない業務はOffJTでよく練習や訓練をしてから本番に臨みます。また、現場から離れた環境で研修を行うことによって知識面での学習効果を高めるという狙いでOffJTを行うこともあります。

OJTに頼りがちになるときの注意

どちらのトレーニング手法もそれぞれに有効性があるのですが、小さな会社はなかなかOffJTの機会を業務時間中に設定出来ないことが多いです。そのため指導や教育はOJTで行われることが多く、それ自体は良くないということはありません。ただ、OJTを行うときには注意があって、そのひとつが、指導内容の体系的な考えが忘れ去られがちということです。

物事を知って、理解して、練習して、できるようになって、という習熟には、その効率のために体系立てられた理論があったほうが良いです。そして、それにもとづいて効率的な順番も考えられると良いです。でも、現場の仕事というのはその順番どおりに発生するとは限りません。そして、効率の良くないステップでトレーニングが行われてしまうわけです。

体系的にOJTを考える

訓練は効率よく行われるのがよく、そのほうが対象のスタッフは早く成長します。スタッフが早く成長すればそれは会社の利益になるからそれを目指すために、効率よい訓練をするというのは当然といえば当然ですね。実際に現場で発生する業務によって訓練をするわけですが、ただ漫然と仕事を教えるよりも指導内容の体系というものは考えておいたほうが良いでしょう。

指導する内容を体系立てて考えておくということは、身につけてほしい業務の内容を体系立てて整理しておくということでもあります。業務や作業の内容を分類して、必要な知識やスキルも分類して、行き当たりばったりにならないように整理整頓しておきます。実際の現場では理想的な順番で指導できないことも多いと思いますが、教育係にあたる人が体系の意識を持っているのといないのとではちょっとした指導にも違いが出ます。そのとおりにならなくてもいいので、体系的にOJTを考えておくことをお勧めします。

 


 



人材要件の軸をしっかりと定める【零細企業の人材確保】

人事系コンサルタントの永江です。
最近は零細企業にかぎらず、組織が人材を確保するのが難しい状況のようです。
しかし、確保が難しいからといって入社してくれそうな人ならなんでもかんでも採用というわけにもいきません。しっかりと軸を定めて基準をもって採用活動を行いましょう。

人材要件の軸とは

人材要件の軸とは、どんな要素をもって採用可否の基準とつくるかという判断軸のことです。たとえば法人に対しての営業力や経験のていどを重要な判断材料にするとか、ある専門分野についての経験がどれくらいあるかを判断材料にするとかです。軸はいろいろと考えられるのですが、とうぜん、会社の事業および募集職種において重要な事柄でなければいけません。人材募集をかけるときの初期段階でしっかり考えておくべきことのひとつでしょう。

人材要件の軸が定まっていないと

人材要件の軸が定まっていないと、本来ならあまり必要でないスキルに惹かれて採用を決断してしまうかもしれません。そうすると、何かについて素晴らし能力をもっている人であっても自社で望むような活躍ができない可能性が高くなるかもしれません。あるいは、「この人、すごい!ぜひ、うちに来てほしい」と思って採用したのに、「思っていたイメージとちがう」となって入社後に冷遇してしまうかもしれません。

これらのことは、人材要件の軸が定まっていないことによって起きます。軸がしっかり決められていれば、そのそのモノサシを当てて判断できます。決まった軸のほかの要素によって惑わされることも減らせるでしょう。判断基準が定まっているということの前に、その基準を何によって設けるかという軸が明確であるのがよいです。

人材要件の軸を定めるための手順

人材要件の軸を定めるには、会社の事業と、事業の中での募集職種をきちんと定義づけておく必要があります。世の中にある一般的なイメージで「こうだろうな」と考えるのではなく、自社独自のものとして定義づけをします。定義づけはできるだけ細かく言語でします。ここであいまいにすると軸や基準もあいまいになるので注意しましょう。

業種や職種の内容が定義づけできたら、そこで現在の会社における不足点を言語化します。さらにその中で重要度が高く、かつ、不足の度合いが高いものをピックアップします。重要度と不速度の掛け算で数値化できると理想です。掛け算で数値が大きいものを最優先する軸として定め、さらに採用可否判断の基準となる程度を決めます。こうやって決めた軸と基準からズレないように採用活動を進めましょう。

人材に不足を感じていると「早く」という意識がどうしても働きます。でも、あたりまえですが、採用してからの時間のほうがずっと長いし、失敗したときの影響はすごく大きいです。軸をしっかりと定める。これを意識してみることをお勧めします。