出せないものは出せない【零細企業が人材を確保するために】

人事系コンサルタントの永江です。

零細企業の課題のひとつ、人材を確保するということのために、ちょっと注意をしてほしいこと。
それは、「出せないものは出せない」と割り切ることも必要ということです。

他社より高い給料設定にするかどうか

基本的に給料の設定は高すぎず、低すぎず、が良いです。具体的には、地域の同業他社相場より1割くらい高いのが理想的だと考えます。これはコンサルタントによって数値がちがっていて2割くらいという人もいらっしゃいます。

ただ、そこは会社としての財務力やキャッシュフローの状況がありますから、どうしてもそれ以上に出すのが難しいという場合もあると思います。ただ、相場より下げるようなことはしないほうが吉です。最低でも相場なみ。できればちょっと高いくらいが良いです。

「もっと欲しい」という要求には?

あまり多くあることではないと思うのですが、採用面接のときなどで「給料をもっと上げてほしい」と要求する人がまれにいらっしゃるようです。要求まではいかなくても、「もっと給料がよければ入社するんだけど」と態度に匂わすようなケースもあるそうです。それに応えようとするのかどうか、零細企業の社長さんがちょっと考えてしまうことかもしれません。

こういう要求や要望には応えないほうが良いです。前提として給料の金額設定は交渉対象にしないということがありますが、つまり、出せる金額のちょっと下の設定にして交渉によって上げられるようにするより、出せるいっぱいまでの変更不可な設定にするのが良いということです。

もちろん、入社後に昇給するのがいいので、あくまでも「入社時の金額としていっぱいいっぱい」です。入社後の活躍しだいで上がることがあるけども、入社時は「これ!」として、採用時の要求にはまったく応えなくてよいです。

お金よりも魅力になるものを考える

やっぱり給料などの待遇面では零細企業は不利なことが多いです。だから、お金に強く魅力を感じる人を採用などせずに、会社としての魅力を他のところに求めましょう。

零細企業が求人のときに魅力となるのは、事業の内容や仕事のしかた、社長のパーソナリティなどです。幸いにして、最近の若い人たちの職業選択の傾向としては、仕事そのものの魅力を重視する人たちも少なくないようです。それに社長の人となりがプラスされれば、適切な人材確保も可能です。お金よりも魅力になるものをちゃんと考えて採用活動をしていきましょう。

 

けっきょく、「出せないものは出せない」とする姿勢でいるためには、自信をもってアピールできる強みや魅力を把握しておくことが必要です。入社時の給料設定はガツンと決めたら動かさない。そして、それ以外に会社として持っている魅力を考えましょう。

社長がみずから動く【零細企業が人材を確保するために】

人事系コンサルタントの永江です。
零細企業が人材を確保するためにどうすると良いのか。
今日は社長の行動についてです。

採用活動を人任せにしない

零細企業の社長さんと一括りにしても、その得意とするところや苦手とするところ、人柄などはさまざまです。だから、とうぜんですが、自分でやる仕事と他人に任せる仕事もさまざま。そして、人に任せる仕事の中でも、自社のスタッフに任せる場合と外注する場合などに分かれたりします。会社にとって本当に欲しいと思える人材を確保することを考えると、採用は人に任せないほうがよいでしょう。

規模が小さな零細企業では、社長の考えや理念が大切です。大企業では大切じゃないみたいな書き方ですが、従業員に与えるインパクトが大きくて、したがって事業そのものに与える効果の比率が大きいというふうに理解してください。ちょっとブレたときの悪影響。きちんと浸透しているときの好影響。それらが出やすいということです。

採用活動を他人に任せると、理念や考え方のアピールが弱まります。また、せっかくのチャンスとなる「社長さんが直接に話してくれた」と思ってもらう機会を逸することになります。もったいないです。小さな会社の社長さんは忙しい人が多いですが、採用活動は自分でやるのが良いと思います。

具体的に何をするか

人材確保のために、何を人に任せず自分でやるべきか。たとえば情報発信の内容を作ることがあります。仮に採用に関するメッセージページをウェブ上に作るとします。HTMLコーディングやページデザインなどは人に任せてよいです。さらに、文章の最終的な作成も任せてもよいです。でも、そのページで何を訴えるのかという内容そのものは社長が自分で作るべきです。そうしないと伝えたいことのニュアンスがズレてしまう可能性があります。

他には、興味をもってくれた求職者の人に直接に会うということです。会社説明や面接などは社長が自分でやりましょう。もちろん他のスタッフを同席させるのはかまいません。説明会では社長が自分の口で会社の魅力を語り、面接では社長みずから気になることを質問し、採用するかどうかの判断をします。

他にも社長が自分でやるのがよいことは考えられますが、情報発信をすることと、求職者への接触は非常に大切だと思います。

社長の魅力を磨く

なんだかんだいって零細企業では、就職活動している人がその会社に入ろうと思うかどうかについて、社長が持っている人間的な魅力は大きく影響します。つまり良い採用をするためには社長が魅力的であることは武器になります。一方で、私の体感では、ここについて自信を持っていない社長さんがけっこう多い。本当はすごく魅力的な人なのに自信を持てないという社長さんもいらっしゃいます。

自信過剰になって驕ったりするのは良くないですが、客観的に評価できる自分の魅力を知っておくことは大切です。そのために、ふだんから親交のある人に自身の魅力を教えてもらうとよいです。なんだか気恥ずかしい思いがするでしょうが、これはぜひ、やってみていただきたい。そうして、そこをブラッシュアップしつつ、表に出していくようにしましょう。

もともと持っている魅力があるとして、それそのもの、あるいは他のことについて自己研鑽をすることも大切です。人間的な魅力というのは完成形がありませんから、ある意味では死ぬまで成長途中です。そもそも人間的な魅力は高いに越したことがありませんから、ぜひ、毎日の仕事や暮らしの中で意識をしてみてください。

小手先のテクニックでは無理

人材の確保をしっかりしようとしたら、小手先のテクニックではおそらく無理です。お金をかけないような努力はできますが、手間を省くことを考えると難しくなります。だから、社長が自分で手間ひまをかける。安易に他人に任せないようにしましょう。

人脈を広げる【零細企業が人材を確保するために】

零細企業の人事をお手伝いするコンサルタントの永江です。
これは私のクライアントさんや知り合いの人で、実際に零細の社長さんとしてうまく人材育成ができている人たちのすべてに言えることです。みなさん、とにかく、良い人脈をお持ちです。やはり、なんだかんだいってビジネスにおいて人脈というものは非常に価値の高い資産だといえると思います。

どの方向に人脈を広げるのか

最初に考えなくてはいけないことは、どの方向に自分の人脈を広げるのかということです。やみくもに知り合いを増やすだけだと効率も悪いし、効率が悪いということは、まったく無駄になってしまうような手間をかけてしまうということでもあります。どういう人と知り合い、その人たちとどう付き合っていきたいのかということを考えておく必要があると思います。

純粋に人事のこと、人材を確保することだけにフォーカスをするのであれば、実際にその分野で成功している人に会えるような場を探しましょう。経営者の集まり、勉強会、セミナー、朝活のような催しも可能性があります。そして、さらに絞って採用について考えているならば、学生さんとつながりを持てるイベントなども考えてみてもいいかもしれません。昨今では学生さんが社会的な活動をする機会も少なくないので、そういう催しを探してみてもいいです。

うまくいっている経営者に出会う

自分と同じような零細企業を経営していて成功している社長さんには、既存の会合や集まりに参加する方法で会えます。某、朝の早くから活動をしている団体さんでもいいし、商工会議所のような団体さんでもいいし、小規模事業者向けのセミナーに参加してみるのも良いかもしれません。そういうところに参加をして、いろいろな話を聞いてみましょう。最初は狙ったような人に会えないかもしれませんが、ちゃんと意識を持っていれば回を重ねるうちに会えます。会えるというか、自分が求めるような人を見つけるセンサーが磨かれるという言い方が正しいかもしれません。

もちろん、既にそういうなんらかの会に参加をしている人もいると思います。でも、現状で何かの課題を持っているなら、何かを変えなくてはいけません。いま参加している集まりの中で見本となる経営者さんに出会えていないのであれば、外に出てみる機会だと考えてみましょう。基本的に、課題を解決するために必要なことは、「今やっていない行動」です。

学生さんに出会う

新規採用を考えてみると、学生さんに会ってみるのは良いことです。おそらく新しい人を採用しようと考える零細の社長さんなら、若い人に来てほしいと思っているはず。だから、学生さんの考え方を聴いてみるのも価値があります。

個人的に私がお勧めをしている出会い方は、インターンシップの受け入れです。やったことがない社長さんにはかなりハードルが高いと思います。でも、実際に若い人を身近に置いてその考えを見てみたり、若い人に指導をする練習にもなります。数日ていどの日程であれば、実はやりようによってそれほど難しいものではありません。私のクライアントさんでも、毎年、数人のインターンシップを受け入れている会社があります。そして、今年はそこから新規採用につながりました。

インターンシップ以外にも、学生さんが主催するイベントに参加して、できればその運営をしている学生団体とつながると良いです。何かの支援をしてあげるようになってもいいし、単に意見を交換する場を設けてもらうだけでもよいです。そこから若い人に自社を知ってもらうことができるし、自分の人柄から会社の良いイメージを持ってもらうための布石にも出来ます。マイナーが業界であれば、何かの機会にプレゼンをさせてもらってもいいですね。イベントをやっているような学生さんなら、知らない職業や仕事に対しても興味をもって見てくれます。

SNSとリアルの連携

ある人と出会って、その後にその人とつながりを続けたいと思ったら、何かしらの用事をつくって連絡をとりましょう。そのうち、そのうちと思っているとあっという間にこちらのことなど忘れられます。私がよく言うのは「後朝の文」作戦で、会った次の日あたりにメールをします。メールだと大仰だと思う人は、FacebookなどのSNSを使ってみるといいと思います。

SNSの使い方にもいろいろありますが、いちど会った人と、その後もずっと自然に交流ができて覚えてもらいやすい、忘れられにくいということがあります。自分がふだんどういうことをしているのか、その人がいつもどんなことをしているのかも分かります。もちろんすべてを公開しているわけではないですが、逆にいえば、こちらのイメージもこちらでコントロールして良いものとして伝えられます。そして、何かの機会をつくって、「あ、久しぶり!いつも見ていますよ」という感じで親しく話しましょう。人脈を維持しやすくしてくれるツールとしてSNSを活用し、リアルで接触することと連携していきましょう。

ウェブの施策【零細企業が人材を確保するために】

人事コンサルタントの永江です。
零細企業が人材を確保するためにできる施策について、今回は、人材確保の観点からウェブをどう活用するのかということを考えます。

まず大切な最初のポイントは、ウェブを使わないという選択肢はないということです。零細企業の社長さんは忙しくて、事業内容や仕事の内容からウェブから縁遠い人も少なくないと思います。電話とFAXで仕事はできるし、インターネットもたまに見るくらいで充分という方も多いはず。でも、今の時代に人材をしっかり確保しようと考えたらウェブは必須と思ってください。

落としどころはホームページ

やれFacebookだ、やれInstagramだ、と、いわゆるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用が盛んです。仲間内での連絡であれば、もはやE-メールすら古いものになりつつあります。ウェブを活用して云々というと、これらSNSの活用方法に目が行きがちな人もいるのではないでしょうか。でも、ウェブ活用で人材確保を考えるときに、最初にとりくんで構築していただきたいのは、独自ドメインのホームページです。

独自ドメインというのはインターネット上の住所のようなものを自社で持つということです。いまご覧いただいているウェブページなら「manabuki.com」というのが独自ドメインです。有名なところでは、「yahoo.co.jp」というのが日本のヤフー!のドメインですし、「toyota.jp」はトヨタのドメインです。

この独自ドメインは年間費用にして数百円ていどから持てるもので、インターネット上にしっかりと自社の「居場所」を確保することになります。たとえば学生さんがちょっと興味を持った企業を調べようとするとネット検索をするのは当たり前になっているので、そのときに「ちゃんとした会社」と思われやすくなるというメリットがあります。たとえば誰かにある飲食店を勧められたときに、そのお店の名前でネット検索をしたとします。お店の情報が、食べログとか、Hot Pepperとか、そういうところにしか掲載されていないよりも、ちゃんと自分のお店の独自ドメインで自社のホームページを持っているほうが、しっかりした経営・運営をしているような感じがするものです。それと同じで、インターネットで会社の情報を見てもらうなら独自ドメインのホームページを持ちましょう。

社長さんの思うとおりに情報を扱えるのが独自ドメインのホームページですが、これを持つのが難しいというイメージはまだ残っています。でも実際はそうではなくて、非常に簡単に自社のホームページが持てるようになりました。ほんとに便利な世の中になったものです。最低限の会社情報を掲載するだけなら、初心者でも半日もあれば大丈夫です。インターネットを使ってあなたの会社を調べた人が、最終的にたどりついて、なんなら問合せしてくれる窓口になるものとしてホームページを持ちましょう。

網を広げるのがブログ

ブログというのはネット上にある日記のようなものです。最初にちょっとやり方を覚えれば、簡単に会社に関する情報の記事をネット上に存在させることができます。そして、基本的にブログは1記事につき1つのウェブページとなります。たとえば1日に1記事を投稿したとすると、1年間で365のウェブページが追加されることになります。この数がインターネットの世界では有効になってくるのです。

将来あなたの会社に入社してくれるかもしれない人はネット検索で自分が興味を持っているキーワードについて調べています。会社の事業に関連ある言葉、福利厚生に関係ある言葉、所在地に関係ある言葉、いろいろな言葉で検索します。そのときに、インターネット上にページが多くあるほうが見つけてもらいやすくなります。イメージとしては、まさにインターネット上に網をしかける感じで、それをどんどん広げていくのがブログの役割ということです。そして、そのブログが独自ドメインの中にあれば、「なんとなくちゃんとしていそう」というイメージと、「見つけてもらいやすい」というメリットが同時に得られるようになります。

SNSでファンを醸成する

ファンといっても、熱烈な追っかけみたいなものではありません。そういうふうになってもらってもいいのですが、もうっちょっと軽い感じで、「なんとなくあの会社が気になる」という程度でいいです。私の経験と、私のまわりにいるたくさんの知り合いの経験から考えると、SNSで日頃のさまざまな行動を発信していると、自然と人柄を想像してもらえるようになります。それが悪いイメージのものだと良くないのは当然ですが、社長の人柄がネット上に印象として表現されていくということです。

ネット上に存在する社長の人柄のイメージは正確である必要はありません。もちろん正確なほうがいいのですが、狙って正確にするのも人によっては難しいです。それよりも、ちゃんと実在する人間として社長の人柄を「なんとなく」感じてもらって、「あの人、知っている」という状態になってもらうのがいいです。同じ情報であっても受け取り方は人それぞれで違いますから、どう受け取られるかは相手に委ねます。とにかく、「知らない人」から「知っている人」になって、ライトな「ファン」を醸成するのにSNSを使いましょう。

テクニックよりも心構え

ウェブ活用を有効に行っていくためのテクニックはいろいろとあります。私が使っているものもあれば、まだ知らずに活用できていないものもあると思います。でも、大切なのはそういったテクニックを知っていることではなくて、ウェブ活用で必要な心構えを持っているかどうかです。最初に書いたように、零細企業の社長が人材確保を考えたらウェブ活用は必須です。これが基本となる心構え。そして、どうせ社長として外部の人間に会ったりもするのだから、ネット上に顔出しをしていく覚悟を持つということも大切です。そういったもろもろの心構えがなければテクニックも無駄になってしまいます。ウェブ活用して人材確保をする零細企業社長としての心構えが、知識や技術よりも大切です。

会社が欲しがる人材って?

思考力トレーナーで、人事関連コンサルタントをしている永江です。

日本経営士会という団体があって、
これは経営士という経営コンサルタントの団体です。

私は人事部門を専門とする経営コンサルタントとして入会させていただいています。

 

その立場で会社が欲しがる人材とは何かを考えてみると……

 

簡単に言ってしまえば、会社の利益になる人材です。

当たり前ですね。

 

では、
この会社の利益になる人材とはどういう人材かということですが、
私が考えるに、これについての普遍的で具体的な答えはありません。

 

企業はその業種・業態によって利益構造が違います。
モノを作ることによって利益を得る会社。
モノを売ることによって利益を得る会社。
サービスを提供することによって利益を得る会社。
サービスを企画することで利益を得る会社。

さまざまです。

だから、
普遍的かつ具体的な答えというものは無いということになるのです。

 

採用担当の人がよく言う「コミュニケーション能力が必要」という言葉があります。
コミュニケーション能力は必要条件なのであって十分条件ではありません。

それがあったとしても、会社が欲しがる人材とはまだ言えないのです。

それに、コミュニケーション能力が特に必要ない職種もありますからね。

 

学生さんで就職活動をしている人で、残念な感じの人。
「(一般論として)会社が欲しがる人材ってどういうのだろう?」と、
ひとつかふたつの正解を求めようとする人です。

それは、会社によって違います

どの会社にも通用するような人材要件を探して、
とにかくどこかに就職しようと思っているのかもしれませんが、
考え方のアプローチが間違っています。

「僕が行きたいと思う会社で必要とされるのはどんな人材だろう?」
というような考え方が正しいです。

そして、それは、さらに募集職種によって違ったりもします。

 

「会社が欲しがる人材って?」という問いに、
ひとつかふたつの答えを求めるのは間違いです。

 

ただし、「経営」という機能はどこの会社でも比較的に通用します。
この能力が高い人に限っては、あるていど普遍的に、どこの会社でも通用するかもしれませんね。

 


 


企業が欲しがる人材とは

思考力トレーナーで、
離職者の就業支援も行っている永江信彦です。
今日は、これから採用面接を受ける予定の人へのヒントとして、
「企業はどんな人材を欲しがるのか」というお話を書きます。

 

一言でいえば、事業活動に有益な人物を企業は欲しがるわけですが、
当たり前ですが、企業によって、さらにその時々によってこれが異なります。

その会社はどんなビジネスモデルで利益を得ているのか、
どんな風土を持った組織なのか、
募集している職種はどういうものなのか、
それらを考えなくてはいけません。

業種が似ていても、働いている人の雰囲気が違うことは大いにあります。
体育会系のノリで上下関係が厳しいとか、
逆にフレンドリーなノリがあって、関係性がフラットであるとか、
いろんな空気感が会社によって考えられます。

応募する段階ではなかなか分かりにくいのですが、
できるだけ事前の調査もしておきたいところです
分からないから仕方ないと言っていると、
自分が損をするかもしれませんからね。

 

全てのサラリーマンに共通して必要な能力は、
何を求められているのかを理解できる能力です。
これが不足していると会社や上司からの指示に対して
間違った行動をとってしまいます。

そして、会社の利益を減らし、
場合によっては損害を生む可能性すら出てきます。

 

だから、その企業が、会社が、どんな人材を欲しがっているのかということ、
これは、会社に入る前段階ではあっても、
ぜひ、自分を高めるためにも、面接を突破するためにも、
がんばって調べて推測して、洞察して、推し量ってください。

適切な面接対応ができるのは、その後です。

 


 


新卒一括採用での就職はしなくてもよい

思考力トレーナーの永江です。

就職活動に熱心な学生さんの多くが、
「就職しなければならない」と考えています。
当たり前のように思うかもしれませんが、
これは本当のことでしょうか。

 

日本の企業は新卒採用を重視しすぎていて、
その機会を逃してしまうと挽回のチャンスはとても少ない。
これもいろいろな場所で耳にしますが、
統計的なデータがなかなか得られません。
無くはないと思いますが。

しかも、
学生さんが自分の将来について考えるべきなのは、
自分個人とその周りについてのミクロなことなのに、
マクロな一般論というのはどこまで有効な情報なのでしょうか。

 

私自身の考えを言えば、
卒業するときに就職しなくてもよいです。

私なんかは、そもそも大学を卒業していませんし、
幸せな生活を送っている周りの人達を見てみると、
必ずしも新卒の一括採用で就職しているわけではありません。

慌てて就職しなくても
いくらでも幸せな人生を築いていけます。

 

ただし、自己責任です。

おそらくこれがポイントなのですが、
なんとなく周りに流されて、
あまり自分の思考を働かせることなく就職してしまうのはダメです。

同じように、
ただ惰性でダラダラと生活した結果として、
卒業したけど就職しない、というのもいけません。

要はどちらにしても十分に考えて、
自分の進む道は自分で作っていきなさい、ということですね。

 

新卒で就職したら有利になることは確かに多いです。

一方で、
アルバイトから叩き上げて出世することも、
自分で勉強して得た技術で中途採用を勝ち取ることも、
そして、起業して成功することも、
どれも努力と工夫で可能なのです。

「誰にでもできるわけじゃない」という言い訳は、
ほとんどの場合で努力や工夫が足りない人の言い分であり、
しかも、それを言うなら新卒での就職も同じではないでしょうか。

 

「みんながそうするから」
とか
「だって、そういうものではないですか」
とかいった
受動的な考え方をやめて、
自分がどうであるのが望ましいのかをちゃんと考えましょう。

就職は、するもしないも自己責任で、
幸せな人生を送るためには他の選択肢もたくさんあるのは事実です。

 


 


入社試験や面接をテストだとは考えない

思考力トレーナーの永江です。

これから企業の面接を受ける人、
採用担当として応募者の面接をする人、
ぜひ、この記事を読んで、
「面接とはなんなのか」ということを考えてみてください。

 

入社試験や採用面接の責任者をしていた経験があります。
おかげさまで採用予定の10倍以上のエントリーのある会社だったので、
「不採用」という判定をすることの方が
「採用」とすることよりもはるかに多かった仕事です。

 

当時からもどかしく思っていたことは、、
入社試験や面接に対して使う「受かる」とか「落ちる」という言葉が
本来の目的からはズレてしまっているということです。

当たり前のように使われていますが、
これは間違いだと思っています。

 

では、正しい言葉は何かというと、
「お互いの承諾」や「契約の成立」といった、
双方が対等な立場になれるものが良いのではないかと考えます。

「受かる・落ちる」は学生さんのテストの延長線にあり、
会社側が一方的に裁定を下すようなニュアンスがあって正しくありません。

採用も就職も相手があってのことですし、
お互いが納得して初めて成立する「契約」です。

だから、
入社試験と呼ばれるイベントだってテストだなんて考えずに、
お見合いの一環だと思うようにすればいいのです。

 

お見合いであれば、
相手に失礼のないように自分のアピールをして、
相手のことも良く分かろうと努力をします。

そのうえで自分が相手と一緒にいたいと思うようなら
自分の意思を示すためにプロポーズをするのです。

 

入社試験や面接をテストだなんて考えない。

これは、企業側にも応募者側にも言える心構えです。

 


 


採用面接でリーダー経験ばかり求められるのはなぜか

思考力トレーナーの永江です。

就職活動の支援や職業訓練の講師をさせていただくことがありますが、
その前に会社勤めをしていたときには人事部にいて、
採用活動にもたくさんの時間を割いて従事していました。

 

これは私がいた会社に限ったことではありませんが、
新卒採用の現場では
「リーダーシップをとっていた経験はありますか?」
という質問が頻繁に行われます。

どんな業種でどんな職種を募集しているのかにかかわらず、
まるでテンプレートのようにこの質問が出されます。

「そんなにリーダーばっかり採用したいのだろうか?」
とか
「今の社員にはリーダーになれる人がいないのだろうか?」
と心配になってしまうくらいに、よく出される質問の1つがこれです。

 

そんなにリーダー経験を確認するのはなぜでしょう。
リーダーが不在で、
新卒で入ったばかりの人に社内のリーダーになって欲しいのでしょうか。

 

そんなわけはありません。
企業の採用担当や面接官がリーダー経験を訊いてくるのは、
組織運営について考えてみたことや
苦労した経験の有無を確認しているのです。

例えば学生時代のサークル活動でリーダーをやっていると、
メンバーをまとめて1つの目標に向かって進むことの
難しさや工夫の仕方を学ぶ経験になります。

これはアルバイトの職場でも同じことで、
ちょっとした苦労やそれを乗り越える工夫をしたことが、
面接官が聞き出したいことの本筋です。

 

会社は組織であり、
リーダーとメンバーが自然と発生します。

リーダーが能力の高い人であることは当然の理想ですが、
それをフォローしていくメンバーに求められるのも、
やはり組織をうまく運営していく知識や経験なのです。

全ての人にリーダーをやって欲しいわけではなく、
実は組織運営について思考した経験を求めているのです。

 

ということは、
単に「はい!あります!」と返事をするだけじゃダメで、
「◎◎というサークルで幹事をやっていました!」
というだけでもダメです。
どう返答すればいいのかは考えてみましょう。

 

また、
ここで嘘をつくのが最悪のパターンです。
リーダーをやったことが無いんのであれば、
正直にそのことを伝えたうえで、
リーダー像についての所感を、
場の空気を見出さない程度に簡潔に述べるのも良いかもしれません。

 


 


人事部の仕事、マーケティング部の仕事

思考力トレーナーの永江です。

私は前職で人事部長を務めていました。
その前にはマーケティングを担当していて、
1年間はふたつの業務を兼任していました。

人事の仕事をすることになってから最初に感じたのは、
「人事部でやることはマーケティングだな」ということです。

まず需要を理解・認識して、
それに対しての供給をどうするか考えるという点が
どちらの仕事にも共通すると考えたのです。

 

一般的なマーケティング業務において考える需要とは、
市場や顧客ターゲット層がどんなモノやコトを望んでいるか、です。
人事部においては、
社内の各部署における人材需要や、
個々の社員の需要、求職者の需要を考えることになります。

供給は、その需要にいかに応えるかということです。
直接的に「生産」に携わるわけではないけれども、
広告宣伝などのなんらかのコミュニケーションを使ってマッチングを図るのは
どちらの部署にいても同じ思考回路が必要でした。

 

人事部の仕事の中には、
給与計算や労務管理を含めている企業さんもあると思いますが、
私はこれらの仕事は「人事部」の本質ではないと思っています。

もちろん給与計算や労務管理はとても大切な仕事であって、
重要度の高低を言っているわけではありません。
担当するスタッフの能力特性において「人事部」ではない、ということで、
出来れば給与計算は経理部が、労務管理は総務部が担当するのが良いと考えています。

では、「人事部」の本質は何か。
それは「誰に何をさせるか」ということです。

 

ただし、これを「短期的な適材適所」でイメージすると語弊があります。
会社と従業員の将来を考えた時に、
あえて能力不足の人にチャレンジングな配属をすることもあり得ます。
社員教育を実施することも「何をさせるか」に含まれますが、
「しない教育」という教育もあり得ます。
「誰に何をさせるか」という言い方は随分と広い定義の言葉なのです。

「誰に何をさせるか」を考えようとすると、
自然と考えることになるのが「需要」についてです。
需要には、社内各部署における人材需要もあれば、
働いているスタッフ個人々々が何を望んでいるのかということや、
採用活動で対象となる求職者の人たちの要望・希望なども含まれます。

 

潜在的なものも含めて需要を調査して明らかにして、
その需要に応えるべくマッチングを実践していく。
まさに人事部の仕事はマーケティング思考が必要な業務だと思います。

需要と供給