簿記検定は就職に有利なのかどうなのか

思考力トレーナーの永江です。

私は職業訓練の講師もやっているので、
就職活動のための資格や検定についても相談を受けることがあります。
やりたい仕事のためにはどんな資格が必要なのか、
どんな検定を取得していれば就職に有利となるのか、など。

 

メジャーな検定としては簿記がよく知られています。
社会人が受けるとしたら日商の検定が一般的でしょうか。
よく知られているので、受けてみよう、取得しようと考える人も多く、
これが就職に役立つかどうかは、本当によく訊かれます。

結論を言ってしまえば、「行きたい会社による」です。
業種業態や職種によるんじゃなくて、会社によるんですよね。
もちろん、職種として経理関係には大いに関係性がありますが、
それも有利になるかどうかは会社によります。

 

そもそも、
どんな業種や職種にも通用するオールマイティな資格や検定はありません。
だから、簿記検定で級を持っているからといって
直接的にどんな就職先に対しても有利になるわけではないのです。

また、
やりたいことや、行きたい企業が明確になってもいないのに、
「万能」のパスとしての資格や検定を求めるのも順序が違うように思います。
まず先にやりたいことや目指す自分像があって、
それを実現するのに必要であれば資格や検定にチャレンジするのが
本来の正しい道筋なのではないでしょうか。

 

とはいえ、
確率論としては、簿記検定の級が有利になる可能性は高いです。
なぜならば、どんな会社組織であっても「会計」からは逃れられず、
知識を持っていることによって組織に貢献できる可能性が上がるからです。

また、簿記の勉強をしてみると分かるのですが、
ふだんの正確の中で考えているお金の概念と企業会計の考え方は、
微妙な違いがあります。
家計簿との相違といってもいいかもしれません。

その違いを、検定のための勉強の中で経験しているはずなので、
級を持っている人は、そうでない人よりも役に立つと、
採用担当者が考えたとしても不思議はありません。

 

ところで、日商の簿記検定には1~4までの級があります。
学生さんを含めて受検者数が多いのは3級だそうです。
就職のためにと考えるとならば、どこまでの級を目指すとよいのか、
これはちょっと悩ましい判断かもしれませんね。

私の経験からいうと、
出来るならば2級までチャレンジしてもらいたいと考えています。
2級の勉強をすると、「工業簿記」というものに触れることになります。
この「工業簿記」というのは、別に「工業」に携わる人だけに必要なものではなく、
「原価の計算」の考え方を学ぶ機会になってくれます。
その考え方はサービス業であっても活かせるものですから、
理解していて損のない知識といえるでしょう。

 

繰り返しますが、
簿記の検定を取得していることが就職に有利になるかどうかは、
あなたが行きたいと思っている会社によります。
けれども、簿記の検定対策で勉強する内容は、
企業というものを理解するために有効な武器になるものです。
そして、さらに、
単に検定の合格証を受け取るためだけでなく、
それを使うとどういうことが理解できるのかということを
強く意識して勉強することをお勧めします。
そうすれば、検定料やテキスト代の何倍ものリターンを得られるでしょう。

 

3級であれば、市販のテキストと問題集で十分に対応できます。
2級でも、しっかり勉強する時間を確保すれば、人に教わらなくても大丈夫です。
ただ、上手に教えてくれる人に教えてもらうと時間短縮にはなりますので、
財布の中身とスケジュールを見比べて検討するのがいいでしょうね。

就職活動に活かせるかどうかはあなたしだいですが、
チャレンジしてみる価値はあると思います。

 

簿記の分かりやすい検定対策テキストをご紹介しておきます。

スッキリわかる 日商簿記3級 第6版 [テキスト&問題集] (スッキリわかるシリーズ)

スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記 第7版 [テキスト&問題集] (スッキリわかるシリーズ)

スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記 第4版 [テキスト&問題集] (スッキリわかるシリーズ)

 


 


数学は「数」だけじゃなく「図形」も扱う

思考力トレーナーの永江です。

石川県の加賀市というところで、小中学生の学習指導を行っています。
近所の地区会館という施設の一室をお借りしての、
個別指導の学習塾のようなことをやっているのです。

特に私が力を入れて教えているのは算数・数学と国語ですが、
今日はこのなかで「数学」についての雑記を少し綴ってみます。

 

数学という名前、あるいは算数という名前ですが、
必ずしも「数」の概念だけを扱っているわけじゃないんですよね。
分かりやすく言うと「図形」つまり「形」の概念も扱います。
図形の中にも角度や長さといった「数」が登場しますが、
本来なら「形」とは純粋に「形」としてこの世に存在するのです。
それを、人類みんなが共通の認識として処理していくために
数字を使うことが便利だというだけなんですね。

だから、図形を見て感覚的に思考することも大事です。
多角形の角数が増えれば、その角度の合計が増えるというのは、
計算しなくても感覚的に分かってほしいものです。

相似の概念は、数字を当てはめた理論で説明できなくても、
なんとなく、見たらそう思うような感性も必要だと思います。

 

受験や試験のテクニックでいうと、
図形の問題に示される図は、角度や長さの記述がなくても、
問題どおり、ほとんど正確に描かれている場合がほとんどです。
ということは、感覚的にその図から読み取れることが分かれば、
正解を導いたり、自分の答えが正しいかどうかの確認をしたりするのに
とても有利になるのです。

受験テクニックだけじゃなく、いろんな仕事の実務でも、
理論的に説明できることも大切ですが、
感覚的に納得や理解をするということも必要です。

理論と感性は両方あったほうがいいんですよね。

 

数学のカリキュラムでは、数の計算はもちろんですが、
「形」の概念についても図形の問題などで取り組むようになっています。
この感覚は意外と社会に出てからも有用なので、
ぜひ、楽しみながら取り組んでもらえたらと思っています。

もちろん、子供だけじゃなく、大人もね。

 

加賀市内、小中学生のための学習指導「こほく寺子屋」の詳細はこちら

 


 


覚える教科の勉強方法

思考力トレーナーの永江です。

人がアタマを使うときに、もっともっと上手にできるように、
私なりに勉強をして、そして自分でも一生懸命に考えました。
いろいろな書籍も読みました。

学校の教科の中で「覚える」ことが主体となるものがあり、
その教科の成績をアップさせるための勉強方法を考えてみましょう。

 

書いて覚える

覚えるべきことをノートに書いていって記憶にとどめる方法です。
手を動かすことによって刺激になりますし、
視覚によって脳に焼きつけるようなイメージで考えてもらってもいいかもしれません。

学校の先生の中にはノートの書き方を指定する方もいらっしゃいます。
枠組みや線の引き方、場合によっては赤色などの色使いも指定されます。
しかし、これが必ずしも、どの生徒にもマッチするわけではないということに注意が必要です。

どうしても色を使うことがキライな子供がいます。
縦横がビシッとそろっているとイヤな感情を持ってしまう子供もいます。
書いて覚える勉強をするときの注意は、
「自分が気持よくなる書き方」を選択するということです。

それを見つけるためには、いくつかの方法を試さなくてはいけないかもしれません。
そのアイデアが情報として得られないかもしれません。
それでも重要なこととして考えていただきたいのは、
1つの書き方が、誰のためにもバッチリだとは限らないということです。

 

読んで覚える

声に出して音を感じながら覚えます。
これは、聴覚が得意な子供がやると特に有効です。
聴覚の感覚がすぐれている人は「文章」も好きなことが多いので、
しっかりした日本語の文章を声に出して読むとよいです。

聴覚が得意な子供が、と書きましたが、
これはつまり、得意じゃない子供の場合は効果が薄いということでもあります。
したがって、これも「誰にでも有効な方法」とはいえません。

しかし、
文章が好き、読むのが好き、音を感じるのが好き、という子供は、
声に出す音読をすることで覚える教科が得意になっていくはずです。
やたらと書くことを強いられる指導方法があるかもしれませんが、
覚える教科の勉強方法の選択肢として、声に出して読むこともお勧めします。

 

いろいろな方法があり、マッチングが大切

私のこれまでの経験から、
誰にでもマッチして最高といえる勉強方法は無いように思います。
もちろん、比較的に多くの人に有効となるものはあります。
例えばフレームワーク思考のようなアタマの使い方や
マインドマップを活用した勉強方法などがそうです。
しかし、教わる人とのアンマッチによって
それらも有効に使われないこともあるようです。
また、そもそも本人にとって相性が悪いということもあるようです。

一人ひとりの性格が違っているように、
その人にぴったりの勉強方法も少しずつ異なっています。
違っていて当然なんですね。

だから、
学校の成績、特に覚える教科が苦手な子供にお奨めする勉強法の入口としては、
「まず、いろんな書き方や読み方、覚える内容とのいろんな接し方を試してみる」
ということになります。

ズバッと正解の「覚え方」を望んでいる人にはがっかりされるかもしれませんが、
覚える教科の勉強方法は、一人ひとりに違いがあります。
こほく寺子屋では、一人ひとりの特性を探りながら、
いちばんに有効な方法を見つけて実践していきます。

 


 


中学生にとって宿題とは何か

思考力トレーナーの永江です。

地元の地区会館の一室をお借りして、小中学生向けの学習指導もしています。
加賀市には、地元民が利用できる地区会館という施設があって、
とても重宝しています。

 

学習指導をしていると
生徒さんの宿題の「めんどうをみる」こともあります。
中学生が
「先生、宿題のワークで分からないところがあるから教えて」
と、訊いてきたり、
「今日は、宿題のプリントをやっておきたい」
と、その日の学習内容を自分から申告してきたりします。

世の中の一般論として、宿題をなかなかやらない子もいますが、
その理由はといえば、「なんとなく面倒くさい」というのが多いのではないでしょうか。
部活が忙しくて時間がないとか、ゲームやマンガに時間をとられるとかもありますが、
基本的は、宿題を「面倒くさい」ものとして考えているのではないでしょうか。

 

正直にいって、学校の先生が出される宿題の中には、
その学習効果のほどが疑われるものが少なくありません。
単に義務作業となっていて、勉強の役に立たないと思われる内容も見受けられます。
それでも、親御さんは宿題をしろと言うし、
宿題をしないと先生に叱られるから、「やらなくてはいけない」という意識は、
どの生徒さんも持っているようですね。

会社勤めをしていたころの私は、
学習効果の低い、そのような宿題はしなくてよいと言っていました。
今でも、本当はそう考えています。
その時間があったら、本当に身になる学習をする時間をつくるべき。
そう考えているのです。

ただ、
やはり宿題をしないことは生徒さん本人にとっては、
あまり良くないことのようです。
学校で、家で、叱られる。
内申点に影響するのであれば、ことは進学にも及びますからね。

 

ということで、
今では、なるべくポジティブに宿題を捉えるように考えて、
私が指導している生徒さんにもそのように伝えています。

中学生は、まだまだ自分に合った学習方法を身につけている子が少ないです。
だから、自分で考えて身になる勉強をしようと思っても、
的外れになってしまうことも珍しくないと考えられます。

宿題というのは、そういう状況にある中学生にとって、
学習する機会と、勉強の仕方のヒントを与えてくれるものだと考えましょう。

前者はひたすら宿題をこなそうとすれば成立します。
ただし、漫然とはやらずに、しっかり集中しなければいけません。
後者は、さらに自分で考えよう、感じようとしなければ成立しないのかもしれません。
この宿題をやることによって「覚える」ことが進んだか。
「理解する」ことが進んだか。「問題を解く」チカラが身についたか。
そういうことを自分で考えるのが理想的だと思います。

考えて感じた結果として、
「あの先生の宿題は、自分には役立たないな」と思ったならば、
そのときは、やらなくてもよい、と思います。
ただし、胸を張って自分でそう主張しなくてはいけません。
それは中学生にはなかなか難しいでしょうから、
親御さんがフォローしてあげられるといいでしょう。

 

一方で、
面倒な宿題でも、意味があろうとなかろうと、
社会に出てからの仕事の練習としてこなしたほうが良い、
という意見をいただいたこともあります。
たしかに、
社会に出てから与えられる仕事というものには、
否応なく従わなくてはいけない側面もありますからね。

もし、親御さんがそう考えて子供に宿題をさせるのであれば、
しっかりとそのことを説明して、やらせるのは良いと思います。

一番にダメなのは、
とにかく「やらなくてはいけないから、やりなさい」という姿勢です。
思春期の子供は、そういう理屈の無い「指令」を嫌うことがあります。
説明できないのであれば、親御さんにとっても考える機会にしてみてください。

 

漫然とやっていてはもったいないのが宿題であって、
それは生徒=子供にとっても、親御さんにとっても同じなのかもしれません。

せっかく学校の先生が出してくれた課題ですから、できるだけ有効に活用しましょう。

 


 


金沢市でオープンするコラーニング・スペースについて

思考力トレーナーの永江です。

先日の、コラーニングという考え方という記事で書きましたが、
金沢に新しい形の学びの場がオープンします。
机カフェという名称のそのスペースは、
教育事業を行うパトリさんが運営しています。

コワーキング・スペースと学習塾、
そしてセミナー・イベントなどの会場が一緒になっていて、
子供からお年寄りまでが、お互いに学び合える空間です。

 

本質的な「学び」というものは、
誰がどんな立場であっても双方向に発生しうるものだと思います。
おじいちゃんが孫に教えることもあるし、
孫から学べることもある。

学校の先生は生徒に勉強を教えるけれども、
生徒たちから学ぶことだって大いにあるはずだと思います。
私も、子供たちの学習指導をしている中で勉強になることもあるし、
セミナーの参加者さんから教わることも多いです。

それは、具体的な知識や知恵であることもあるし、
漠然とした心がまえのようなものであることもあります。
どんな形であっても、次の自分を成長させる糧にできますね。

 

コラーニングという考え方は、
オフィスまなぶきとして持っている理念に近いように思います。
一方向ではなく双方向に学びを発生させる取り組み。
人が集まれば集まるほど、そこに生まれる「学ぶ」ということが、
階乗的に増えていくのではないでしょうか。

 

パトリさんのコラーニング・スペースに関する情報は、
『「机カフェ」開設準備日記』で紹介されています。

 

その後に、パトリさんのサイトで
コラーニングスペース『机カフェ』を紹介するページが出来たようです。
こちらもぜひ、ご確認ください。

 


 


数学にセンスは必要なのか

“思考力トレーナーの永江です。

石川県の加賀市で学習塾のようなこともやっています。
近くの地区会館の一室をお借りして「こほく寺子屋」とうたい、学習指導を行っています。

加賀市にはほかにも塾があると思いますが、
どうやら私の住んでいる地域にはあまり十分ではないようです。

 

それはさておき、
ここでは主に数学・算数と国語・作文を教えているのですが、
そのなかでふと「数学にセンスは必要か?」ということを考えます。

 

必要かどうかで結論をいえば数学にセンスは必要です。
ほんとうの意味での数学的センスもそうですが、
特に中学生くらいのころは、学校の授業やテストで出てくる問題に対して
それを頭の中でどう処理するのかというセンスが問われます。

ただ、
センスというとまるで生まれついてのもののように捉えられ、
才能という言葉と同じように理解されるかもしれませんが、
少なくともセンスはトレーニングによって向上できます。

運動能力が低い子供であっても、
わかりやすい指導を受けると見違えるように走るのが上達したりしますね。
数学的なセンスについてもこれと同じようなことがいえます。

 

では、どういうトレーニングが数学的センスに良いのかというと、
いくつかの方法が考えられます。

ひとつには、
家庭内にある数えられるものや量をはかれるものをつかって、
その値が変化することについて話をするのです。
「ここにパンが6個あるけど、お母さんが1つ食べたら何個になるかな?」
といった簡単なものから始めればよいです。
できれば加減計算だけじゃなく乗除の計算も含まれるといいですね。
これは数の概念のセンスにつながります。

 

次に考えられるのは、図形や空間把握のセンスです。
たとえば家の見取り図(間取り図)を描いてみる。
近所の地図を描いてみる。
そういったことをするだけでもセンスは必ず磨かれます。

特に小中学校の算数と数学は、
数と図形が一緒になって教科がつくられているので、
両方をバランスよく鍛えましょう。

 

最後に、
そうはいってもなかなか具体的なことが思いつかないという人は、
学校で指定されている教科書を調べてみましょう。
上で紹介したようなちょっとしたトレーニングのヒントが
実はたくさん書かれています。

教科書は専門家が何人もかかって勉強のために編纂したものです。
書き方が悪いなんていうことはありませんし、
まして社会に出て役に立たないなんてものではありません。
数学や算数が直接的に社会に出てからの役に立たないように思われますが、
思考のセンス、それも数学的なセンスが身につけば、
生きるための考える能力も成長していきます。

ほんのちょっとでいいので、
数学的センスを鍛えるトレーニングを考えてみましょう。”

 


 


歴史の勉強は現代からさかのぼりたい

思考力トレーナーの永江です。

これはずっと以前から考えていたことで、
ひょっとしたら学生のころから思っていたかもしれません。

それは、歴史の勉強は現代からさかのぼる方が良いということです。

 

通常の勉強方法だと、
歴史の授業は人類誕生の頃から年代順に進んでいきます。
世界史などで中国大陸の話をしてからヨーロッパの話に移るなどの場合に、
多少の時間的な前後はあります。
でも、やはり基本的には過去から少しずつ現在に近づいてくる学び方です。

私が主張するのは、現代から逆にさかのぼっていくので、

◎◎が起こりました
その背景には●年前の△という出来事がありました

というふうに、考える順番が逆になっていきます。

この手法のメリットは、現代に暮らす自分たちをスタートラインとして
リアリティのある物語として歴史を考えられることにあります。
自分たちの父母や祖父母が生きてきた時代が
どういう社会であったのかから勉強していくことになるのです。

 

この勉強法ができない大人の事情もありそうな気がするのですが、
それでも時代をさかのぼる学び方のほうが頭に残ると思うんですよね。
少なくとも「知ろう」とするモチベーションが高まるようには思っています。

もちろん、
そもそも勉強嫌いの子どもにとっては、
どんな順番で勉強しようと関係ないのかもしれません。
それでも、結果を認識してから、その原因を探るようなこの手法は、
他の教科にも良い影響を与えるような思考力につながる気がしています。

 

学校で勉強する内容は、科目ごとに独立してしまっていてはもったいないです。
他の科目とも連動しながら有機的な学びを得られるのが理想でしょう。
歴史の授業においてそのことをもっと充実させるためにも、
「さかのぼり学習」がお奨めだと考えているのです。”

 


 


中学生の勉強方法 数学その2

思考力トレーナーの永江です。

中学生のお子さんがいるお父さん、お母さん。
子供がノートに図形を描くときに奇麗に描けているでしょうか。

数学は理論の教科ではありますが、
一方で、感覚的な理解が非常に大切でもあります。
図形を描くときにも丁寧にやらせてあげましょう。

 

例えば、中学校1年の数学では、比例と反比例のグラフを描きます。
比例のグラフは直線なので定規を当ててスーッと線を引きますが、
反比例は曲線になるので、
いくつかの点を置いてからそれをなぞるように描いたりします。

このときに、
なるべく本来の反比例の曲線に近い方が、
描いた本人が「反比例のなんたるか」を理解しやすいです。

仮置きした点を直線で結んではいけないように、
正しくない曲線は認識を不正確なものにしてしまいます。

 

反比例の曲線はまだ比較的にラクな方ですが、
面積や角度の問題を考えるときに、
不正確な図形を描いていると正確な思考の妨げになります。

あらかじめ図形が示されている場合はまだ問題が小さいですが、
自分で図を描いてみないといけない場合には、
正確なものが表現できるかどうかはとても大切です。

 

したがって、
計算問題に取り組むのと同じような重要性をもって
上手な図形が描けるようになるのが理想です。

具体的には、
なるべく正確な円や円弧が描けること

なるべく真っすぐな直線が引けること
そして
直線をなるべく正確に等分すること
この3つがまずできるようになると良いです。

 

下手くそな図形を描くと
その中に隠されたヒントに気づきにくくなるのでもったいないです。

 

では、どうすると上手に描けるようになるかといえば、
それはひたすら練習です。

でも、ただ線や円を描いていても面白くもなんともないので、
本当は小さいころからお絵かきを好きにさせるのが良いのです。

時計の絵を描いてみる
紙の上に線路を引っ張ってみる
お父さんの顔を描いてあごの曲線を引く
お母さんの顔を描いて目鼻のバランスを練習する

 

こんなところにも、
実は将来に役立つちょっとしたトレーニングがあるんですよ。

 


 


中学生の勉強方法 数学その1

思考力トレーナーの永江です。

中学校になったとたんに数学でつまづいてしまって成績が落ちた。
そんなお子さんをお持ちのお母さんには、
ぜひ、この方法を試してみてほしいです。

中学生、特に1年生がやるべき数学の勉強方法です。

 

小学校の高学年から中学校にかけては、
単に数や図形を組み合わせて変化させるだけでなく、
なぜそうなるのかという理論を考えさせることが多くなります。

一方で、
記号や符号の定義や意味などを
正しく理解して「覚えておく」ことも求められます。

例えば、+(プラス)とは加えることや0(ゼロ)より大きいことを表し、
乗除(かける、わる)は加減(たす、ひく)よりも優先する、
などといった、覚えなくてはどうしようもないことがあります。

 

覚えなくてはどうしようもないことは、
その内容は簡単なのですぐに「分かった!」と思ってしまいます。
しかし、単なる定義などは簡単に理解(分かった)できるので、
分かって当たり前です。

大事なことは、分かることではなくて、
次に使うときに覚えていることです。

 

では、このような、
定義やルールはどうやったらちゃんと覚えられるかというと、
それは繰り返しそれを使うようにするしかありません。

 

数学は応用力の教科だと思われているのですが、
ベースになるルールは覚えなくてはしょうがないので、
体に染み込ませるようになんども繰り返し使って覚えます。

特に、中学校1年でつまずく子供は、
1学期で学習する基本ルールの習熟が不足しています。

だから、基本となる計算の問題を中心にして、
何度も繰り返して演習をすることで、
「分かった」を「覚えた」にして、
そして、体に染み込んでいるから自然にできるという状態を目指します。

 


 


中学生の勉強方法 国語その2

思考力トレーナーの永江です。

中学生のお子さんがいるお父さんとお母さん、
子供にどのような方法で勉強をさせていますか?

先日、中学生が国語の勉強をする中で、
漢字を覚えるためには、読んで、書く、ということが必要だと
このブログに書きました。

では、読解力を身につけるためには
どのような学習方法が良いのでしょうか。

 

実はこれも「読む」ことが大切になってきます。

「いや、読んだときに分かるようになるにはどうしたらいいの?」
と、ツッコミを入れられるような気もしますが、
小手先の方法ではなく、
本当に純粋に「読む」ことによって読解力が向上していきます。

 

ただし、できれば声に出して読むことと、
同じ文章を何度も繰り返して読むことが大切なので、
この2つを徹底させるようにはしましょう。

 

文章、または、言語といってもいいのですが、
これは「音」と密接な関係があります。
音のない言葉はありませんよね。
脳の理解では、言葉は音なのです。

したがって、
目で追うだけの読み方だけではなく、
しっかりと声に出して口と耳を活躍させるのが大切なのです。

思春期では恥ずかしがったりすることもあると思いますが、
能力の向上が確認できるまでの間は声に出させた方が良いです。

 

それをどれくらい繰り返すのかというと、
最低でも5回、できれば10回です。

なんとなく日本語での会話ができている年齢ですから、
一度だけ読めばそれなりに理解できるような気がして
同じものを繰り返し読むのが苦痛になるかもしれませんが、
慣れてくれば、すなわち読解力の成長が生まれてくれば
それほど苦にはならないはずです。

また、慣れてきた頃には国語の力が伸びているはずなので、
繰り返す回数を減らしても大丈夫かもしれません。

 

これは大人にも言えますし、
おそらくすべての人にとって当てはまるのですが、
1つの文章を1回だけ読んだらバッチリ理解したことになるかというと、
意外とそうではありません。

何度か繰り返して読むうちに、
最初の頃には気づかなかったことに、ハッと思い当たることがあります。

 

もちろん、読解力の高い人であれば少ない回数で済むのですが、
いま考えたいのは、まだまだ伸びて欲しい中学生ですから、
繰り返し読むことによって必ずその能力は向上します。

 

やり方は簡単なのです。

このように、声に出して繰り返し読む。
それだけです。

でも、これは、
最低でも3カ月、長ければ半年くらい続けないと効果が実感できません。

そんな面倒なのは嫌だとか、
子供に続けさせるのが難しいという人は諦めてください。

 

ここが一番のポイントかもしれませんが、
確実に能力が向上する方法は、地道な努力の継続です。

そこに工夫がプラスさせるとベストなのですが、
国語の読解力を上げるための工夫とは、
「声に出す」ということです。

したがって、繰り返しになりますが、
声に出して繰り返し読む。

この学習方法が一番なのです。