自分のことは他人に訊く

思考力トレーナーの永江です。
キャリアコンサルタントとしてのお仕事の中で感じること。

自己理解や自己分析

進路やキャリアについての相談を受けると、自然と自己理解や自己分析の話になることが多いです。過去や現在についての自分を振り返ってもらって、そこから未来のプランを考えたりします。また、私自身も一人の事業者として自己分析をするし、その結果をもとに事業の計画を立てたりもします。これは、いちどやったらそれでいいものではなく、折に触れて、あるいは意識的に機会をもうけてやるとよいです。人は常に変化をしますから。

自己理解や自己分析というのは言葉のとおり、自分のことを知って分かっておこうとするものです。働くということに関連するものなら、経験や能力、実績などの棚卸しをします。そして、自分の性格や価値観、好みの傾向なども分析をして、どういう仕事の選択をすれば幸せな人生になるかと考えたりします。漫然と人生の選択をするよりも、やはりあるていどしっかりと考えておくのが良いと思います。

「自己」によることの限界

自己理解も自己分析も、とうぜんですが自分で自分に対して行います。でも、自分のことは自分が一番に分かっているかというとそうではありません。意外と分かっていないのが自分というものであり、そこにはどうしても限界があります。ときどき「自分のことなんだから、自分でよく分かっていますよ」という人がいらっしゃいますが、比較して一番かもしれませんが、それで十分に正確であるということもなさそうです。

また、考えてみたら分かることですが、職業として発揮すべき自分というのは主観で見えている自分ではありません。あなたが職業の中で活躍させるべきあなたは、他人から見たあなたです。あなたを評価し、あなたの活動に感謝をし、あなたの能力や人柄に惹かれて報酬を用意してくれるのは他人です。他人から見られたあなたでしか仕事は成立しません。そういう意味でも、やはり「自己」による理解や分析の限界も知っておくのが良さそうです。

インタビューを受けて得た気づき

先日に、とあるインタビューを受けました。ある媒体に掲載をしていただくためのものですが、ライターさんが私にインタビューをして、私を紹介してくださる記事を書いてくださいます。その中で「つまり、永江さんは◯◯なんですね。」と言われてハッとしました。たしかに、言われてみればそうだ。でも、自分で意識することはあまりなかった。しかし、他人から見える私はそうなんだな、と。

個人事業主としての私は自分で自分を評価することが多いです。一方でクライアントさんなどから評価をされているはずですが、客観的に言えることを明確に伝えてくれているとは限りません。むしろ遠慮をされて、感じていることでも言ってもらえていない可能性もあります。実際に、インタビューによって客観的な自分の一部を知ることができました。こうやって他人に自分を掘り下げてもらうのは非常に価値のあることだとあらためて感じた出来事でした。

コンサルティングを受けるということも、今回の私がインタビューを受けたことに似た価値があります。自分では気づかない自分のことに気づかせてもらえるチャンスとなります。自分のことは自分が分かっているとは断定せずに、自分が気づいていない自分に気づくために、他人に訊いてみることをお勧めします。

 


 



考えるために必要な時間の過ごし方

思考力トレーナーの永江です。
人は何かを考えるときに、ゼロ・タイムというわけにはいきません。いくらかかの時間は必要で、その長さは人によって、考える対象によって異なります。

考えるのに時間がかかる人

この記事を書くきっかけになった出来事があります。学習塾の生徒さんで、作文を書こうとするときに、えらく時間がかかる人がいます。それは、もう、ものすごく考えることに時間を費やし、書くための時間確保に苦労するほどです。そして、この生徒さんの成果物としての作文は、だいたいが、比較的に短いものになってしまいます。

子供だからというわけでもなく、大人でも考えるのに時間がかかる人がいます。実は私もどちらかというと時間がかかるほうで、すばやくパッと物事を判断するのは苦手です。だから、すぐに決断しなくてはいけない案件はどうも苦手で、そういうのはなるべく回避させてもらうようにしています。

考えている間になにをするか

ただ腕を組んで考える時間を過ごすのはもったいないように思います。私の場合は、紙に何かを書きながら考えたりします。あるいは、部屋の中を歩き回りながら考えることもあります。この場合は、考えていることと体の動きに直接の関係はありません。あるいは、いったんそのことを忘れて、他のことを考えるようにしてしまうこともあります。

私自身が意識をしていることは、ただ考えるだけの過ごし方をしない、ということです。積極的に思考を進めたいときには紙に書くなどのアウトプットを一緒にやることにしています。アタマの血流を良くする目的で体のどこかや全体を動かすこともあります。他のことを考えるようにしてしまうのは、いったん時間をおける場合であって、後でフッと良いアイデアが浮かんできたりします。

無為な時間を過ごさないこと

いずれにしても、考える時間が無駄になるのがイヤなんですね。だから、考える時間をどうするのかも考える。ただ考える、つまり、ただ脳だけを活動させる状況で良い思考にはならないと考えています。

 


 



久しぶりの「デキる塾」アイデアと発想のワークを実施

思考力トレーナーの永江です。
思考力には「発想力」も含まれます。

久しぶりに、しばらく休止していたデキる塾を開催しました。

再開にあたって選んだテーマは「発想」です。

 

何かしらのアイデアを出したいというのは、
仕事をしているとしばしばありますよね。
普段の暮らしの中でもたまにあったりするのではないでしょうか。

そういうときに役立つ内容だったと自負しています。

アイデアというのは、結局は、自分のアタマの中から出てくるものなので、
それを引っ張りだすにはどうするか?ということなんですね。

そういう場面で有効な方法として、
我々の先人たちが便利な思考ツールを残してくれています。
これを考えた人たちはすごいと思いますが、
私たちは、すごい人たちが作ったツールを活用して、
また別のアイデアを生み出していけるのです。

 

会場となったのは金沢市保古にある机カフェというコワーキングスペースです。
机カフェはコラーニングスペースという謳い方をしていて、
まさにデキる塾を開催するのにふさわしい会場です。

当日は全国的に寒波にみまわれた週明けの月曜夜。
なんと富山からご参加される方もいらっしゃって、ちょっと心配になりました。

しかし、その心配をよそに、
みなさま無事に開始時刻前に到着されて、定刻通りに開催することができました。

 

以前にも「デキる塾」に参加されたことがある方、
今回、はじめて参加される方。
ほどよいバランスで和気あいあいといった雰囲気でした。

でも、途中で雑談が盛り上がる場面もありましたが、
ワークのときにはみなさん真剣に取り組まれていました。
やはり、発想力やアイデア出しということについては、
みなさん、その必要性をすごく感じていらっしゃる方々なのですね。

それぞれに、何かしらの得るものを持って帰っていただけたようです。

 

「デキる塾」は、今後も継続的に開催していきます。
以前のように固定した日程での運営は少し難しいのですが、
次回は3月の下旬頃、さらにその次は4月の中頃に考えています。

内容も、「思考」に含まれるものならば、なんでもやります。
理解、記憶、伝達、解決、段取り、分析、推測、などなどなど。
みなさんがアタマを使って考えるスキルをアップさせる、
そのためのお手伝いをしていきます。

発想のためのワークを実施している様子です。

発想のためのワークを実施している様子です。

発想を促すためのツールとしてマインドマップを活用するワークです。

発想を促すためのツールとしてマインドマップを活用するワークです。

あなたの隠れた天才思考を引き出す「デキる塾」シリーズ

 


 


発想力と「思い出し力」

思考力トレーナーの永江です。

「発想力が欲しい」とか「いろいろな発想ができるようになりたい」という声を聞くことが多いです。
最近はロジカル・シンキングに関するセミナーをさせていただくことが多いですが、
それと連携する形での「発想力講座」もご依頼いただくことがあります。

お仕事をされている方なら、職種によっては「発想」こそが命ということもありますね。
ルーチンがメインの職種であっても、業務改善などのポイントで必要になることもあります。
そんなときに、もっとその能力があったらなぁと感じる人は少なくないようです。

 

発想が必要となる現場では、発想力を2つにわけて考えられます。
それは、まさに発想そのものである「思いつく」ということ。
そしてもう1つは、それをアイデアとして「アウトプットする」ということです。

先にアウトプットについて書いておくと、
思いついたことを、その場で必要な形で、言葉や図、身振り手振りなどに変換する必要があります。
自分の頭のなかだけで完結する場合であっても、
できれば言語化や見える化をしておいたほうが良いです。
つまり、モヤモヤした思考を、なにかスッキリした形にしておくということです。

これは情報の整理整頓、それからいろいろな組合せの試行錯誤で実現できます。

 

そして、「思いつく」ことですが、
私の持論では、これは「思い出す」こととほぼ同じです。
つまり、自分以外のどこかにあるものを呼び寄せるのではなく、
自分の頭のなかにある情報を引っ張り出してくることが発想だという考えです。

当然といえば当然なのですが、
自分の頭のなかにまったく無い事柄は、何をどうしたって浮かんでは来ません。
知らないことは思考のテーブルに上げることは出来ないのです。

「本を読みながら、それを発想にすることもできる」と言われそうですが、
それすら実は、
「つい今しがた読んで頭に入った情報を思い出している」に過ぎないわけです。

このように考えて、
私は「発想力」の核となるものの1つが「思い出し力」だとお伝えしています。

 

たくさんの情報を頭にインプットしておけば、
すなわち、いろいろな知識を得て、それを忘れないようにしておけば、
あとはそれをどんどん引っ張りだすだけです。
良いアイデアは意外な事柄の組合せで出来ることが多いですから、
先入観を捨てて、さまざまな「記憶」を引っ張りだすことが有効なのです。

したがって、
発想力のベースになるものは、既に得ている知識です。
情報そのものが無ければ引っ張り出すことなど出来ませんから、
やはり、インプットは重要なのです。

頭の中にある情報を増やすには、これはもう経験しかありません。
簡単にいえば勉強するということにつきますが、
いろいろな経験を積んで、その瞬間でなにかを得られるような心構えが必要です。

一方で、既に多くの経験をして知識を得ているのに発想力が貧しいという方は、
まさに「思い出し力」を意識していけばいいのです。
とにかく思い出す。関係があろうとなかろうと記憶の中から引っ張り出してくる。
そういう「思い出し力」によって「発想力」が高まるはずです。

 


 


構成力と発想力のトレーニングワーク 【デキる塾】から

思考力トレーナーの永江です。

構成力とは持っている情報を適切に並べかえたりしながら、
その場に応じて必要な形に組み上げていく能力のことです。
受け取った情報を自分なりに理解しやすく解釈したり、
相手に分かってもらえるような伝え方を工夫したりすることにはこれが必要です。

発想力は、今までには無かったものを思いついたりする能力ですが、
新しいアイデアのほとんどが実はいろいろな情報の組み合わせにすぎないので、
自分が持っている情報のさまざまな組み合わせを
試行錯誤しながらアウトプットする能力だともいえます。

昨日に開催した【第11回デキる塾】では、
この2つの能力を組み合わせて脳トレとしてのお伝えと実践をしました。

 

楕円、長方形、三角形、などの単純な形の限られた図形を組み合わせて、
動物や乗り物といった課題にそった「絵」を描いていきます。

この練習をしたあとで、
矢印などのように意味を持った記号を組み合わせていき、
言語を使わない絵やイラストによる表現を作っていきます。

簡単な図形や誰でも知っている記号を使って描くので、
絵が下手だという人でもかなりの程度で意味を理解してもらえる絵が描けます。

もちろん絵を描くのが目的ではないのですが、
上手に表現しようと思ってあれこれ考えていくことが、
構成力と発想力のトレーニングになっています。

 

写真は、私が見本としてホワイトボードに描いたもので、
楕円、長方形、三角形、を使って干支を表現しようとしています。
絵として上手なのか下手なのかは問題ではなく、
これを描こうとしてアタマを使っていく過程が大切です。

図形の組み合わせで描いた干支

 

このワークはお子さんも楽しめるので、
ご家庭で一緒にやってみてもらえるといいと思います。

 

 


 


発想の味方

思考力トレーナーの永江です。

【デキる塾】で発想系のワークをするときにお伝えしているのですが、
発想には敵と味方があります。

敵は「思い込み」や「先入観」などですが、
味方は何になるのでしょうか。

 

それは「他の人」です。

 

どんなやり方でもかまわないので、
友達や知り合いと「連想ゲーム」や「しりとり」をしてみてください。

連想ゲームであれば、
例えば「自動車」からはじめて、

自動車 タイヤ 丸い ドーナツ 甘い 砂糖 サトウキビ 沖縄
海 水族館 サメ 歯 歯医者 痛い ケガ ギブス etc…

というふうに連想していきます。

 

これを誰か自分以外の人とやってみると、
きっと自分とは違う連想に出会うことになると思います。

まさに十人十色。
同じ題材で始めた連想ゲームで、必ず違う連想に出会います。

これが「他の人は発想の味方」ということです。

 

何かのアイデアを出さなくてはいけない場面で、
自分ひとりでアタマをひねっているよりも、
誰か他の人にもいっしょ考えてもらうと発想の広がりが格段にちがいます。

中には自分としては納得できない発想や連想もあると思いますが、
違う考えに触れて意外なアイデアに出会うことは、
あなたのアイデアを豊かにしてくれるはずです。

 

どんどん他の人のアイデアを借りて発想を豊かにしていきましょう。
発想の味方は?
 


 


発想:時には人の助けも借りる

思考力トレーナーの永江です。

発想力に自信が無いという方に、
マインドマップ等を活用したワークを実施すると
こんな状況になることがあります。

手が止まる、動かない
う~ん、と考えこむ様子

で、しばらく様子を見させてもらうのですが、
その後でお話をうかがうと
「思いつきはするけど、それを書いていいものかどうか……」
と、思い悩んでしまっている

こんなときに私がどうするかの一例を書きます。

発想のために、出来そう・簡単そうなことから手助けをする

まず徹底的にリラックスしていただけるよう工夫と配慮をします。
そして、テーマについての「当たり前の普通の説明」をしていただきます。
その内容を相手に見えるように私が書き出します。

手が止まらずに書ける人が書き出している発想のワードとは、
実はちょっとした説明の言葉にすぎないのです。
それと同レベルのことが発現しているので、
私が書き出した(ほんとはその人のアタマに浮かんだ)ワードを見ていただき、
「こんな内容でかまわないので書き出してください」と伝えます。

これで第一歩をクリアしました。
しかしとても重要なステップです。

だれでもアタマには何かが浮かんでいるので、
大事なことはそれに制限をかけないようにする、ということです。
これは発想のために第一に必要なことだと思います。
そのために、時には人の助けも借りればいいのです。

発想、アタマの中にあるものを書き出す

 



色んな組み合わせを考えてみる→発想力

思考力トレーナーの永江です。

今日は日常でちょっと出来る「発想力」トレーニングを紹介します。

簡単です。

身の回りにあるものをランダムに10個選びます。
いま私の周りにあるものを例に取ると
・テーブル
・椅子
・パソコン
・マグカップ
・カラーペン
・コピー用紙
・スマートフォン
・本棚
・時計
・照明

10個を出したら、その中から何か新しい「組み合わせ」を探します。

テーブルとパソコンを組み合わせて、テーブル一体型パソコン。
コピー用紙と時計を組み合わせて、紙状の壁掛け時計。
椅子とスマートフォンを組み合わせて、椅子の形をしたスマートフォン。
カラーペンが照明になっている。

などなど。

実際に新しくなくてもよいです。
自分が知らないところで商品化されていたりするかもしれませんしね。

役に立つものかどうかも問題ではありません。
ここでは「組み合わせを探す」ことが大切です。

このトレーニングワークによって、
組み合わせの可能性を探るクセをつけます。
そうすることで「発想をつくる」能力がアップします。

新しい組み合わせを発見することが発想をつくるということであり、
新しい組み合わせを見つけるには、無限の可能性を信じて探すことが大切です。

 


 


デキる塾でお伝えした発想法

思考力トレーナーの永江です。
こんばんは。

【デキる塾】では、毎回ちがう内容のワークを実施しています。

その中で「発想法」についてのワークを実施したことがあります。
私が考える、私が提供する発想法は
デキる塾の基本メソッドのうち
「分解思考」と「いろんな組み合わせ」を使います。

※他の要素を組み入れてもいいです

 

例)
テーマ:新しい自動車を考える

1.「新しい」を分解
今までにない、誰も知らない、未知の、考えたことがない、
画期的な、特許が取得できる、商標登録できる、etc…

2.「自動車」を分解
走る、止まる、乗せる、乗る、旅行に行く、物を運ぶ、
競争する、救助する、追いかける、逃げる、暮らす、寝る、
窓、屋根、エンジン、ハンドル、ブレーキ、アクセル、
シート、ベルト、床マット、ワイパー、ボンネット、etc…

3.いろんな組み合わせを考える
例)今までにないシート
ここで「シート」をさらに分解
椅子、座る、寝る、レザー、ビニール、etc…

ここで「今までにない」と再分解したものから組み合わせを考えます。
4.再分解したものでさらに組み合わせを考える
例)今までにない座リ方

 

どうでしょう。
「今までにない座り方」
これを持った自動車を考えれば、それは「新しい自動車」といえます。

今までにない座り方ならなんでもいいです。
例えば横向きに、あるいは後ろ向きに、など、なんでもよいです。

これは発想力のトレーニングワークなので、
実現の可能性や実現したときの有効性は考えなくてよいです。

このパターンでいくつもの「分解と組み合わせ」を考えることがトレーニングになり、
発想力の向上に役立ちます。

 

このワークは、職業訓練の合間に実施して
訓練生の方のアタマの体操に使うこともあります。

 


 


アイデアは生むのではなく「造る」

発想は生むのではなく造る毎月の最終日曜に開催している【デキる塾】。
今月も25日に開催します。

今回のテーマは「思いつきの達人!」。
発想力につながるワークを中心にお伝えします。

 

発想やアイデアというと「生む」という動詞をつなげることが多いですが、良いアイデアを生む人や発想力のある人が必ずしも「生ん」でいるわけではないように思います。

では、どうしているのかというと、
実は「造る」んですね。
そして、この漢字の当て方には意味があります。
まったく新しいものを「創る」のではなく、
在るものを集めて加工して「造る」ということです。

既存のものや既知のものを分解して再構築する。
ちょうど夏休みの工作のように、
ごく当たり前の材料からハッとするようなものが出来てくる。
そんなイメージでアイデアを「造る」のです。

それが上手に出来るようになるトレーニング方法を
25日の【デキる塾】でお伝えします。