セミナーや説明文章における「嘘も方便」

思考力トレーナーの永江です。
私はセミナーの中で、あるいは何かを説明する文章の中で「事例」を挙げることがあります。

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事例によって具体的なイメージを持ってもらえる

ざっくりいうと、何かを説明するときには全体のまとめを伝え、そのあとで具体的なことを伝えると伝わりやすいです。たとえば……、

僕の宝物は家族です。家族はお父さんとお母さんとお兄ちゃんです。お父さんは◯◯をしていて、……

こういう構成の文章だと伝わりやすいです。だから、私のセミナーでのお話や、何かを説明する文章では、これから話す内容の要約を先に伝え、そのあとでだんだん内容を細かくしていき、いちばんに具体的なことを伝えるときに「事例」を紹介したりします。要約としてまとめた言葉は普遍的な意味を持ちますが、具体的な事例があると実際のイメージがリアルに持てます。抽象的な要約と、具体的な事例の、両方があるとよいので事例を使ってお話をします。

かならずしも、事例は事実でなくてもよい

具体的なイメージを持ってもらうのが事例の目的であれば、その目的を達成するためにはかならずしも本当の事実である必要はありません。事例が事実であるかどうかなんて相手には分からないことが多いし、本当に伝えるべきことが抽象的な普遍性の部分であれば具体例はイメージを持ってもらうための手段にすぎません。だからその場の創作でもなんら問題はありません。

この話をある人にしたときに「でも、やっぱり、嘘はよくない」と入れました。事実でないものは嘘になるんですね。おそらくこの人は、何が目的で何がそのための手段なのか切り分けができていないと思います。そのときに達成すべきものは何なのかと考えるとわかるはずだと思うのですが……。

 

「嘘も方便」というと、悪い事のいいわけをしているみたいに受け取る人もいるかもしれません。でも、そもそもぜんぜん悪いことはしていないのです。伝えるべきことを伝えるために、いろいろな手段を使う。そのうちの1つにすぎません。