経営者の感情労働について考える【零細企業の人材育成】

人事系コンサルタントの永江です。
感情労働という言葉があります。昔から言われる「肉体労働」と「頭脳労働」に次ぐ3つめの労働としての比較的あたらしい考え方です。そして、人材育成を考える社長さんに、知っておいていただくと良いのではないかと考えています。

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感情労働とは

まず、感情労働とは、感情によってこなしていく仕事といえます。たとえば、カウンセリングとかがそうですが、自分の感情、少なくとも表に見えるものはコントロールしなくてはいけません。そして、表に見える表情やしぐさにおいて職務上で有効でないものを出さないようにするためい、自分の感情そのものもコントロールしたほうがよい仕事ということになります。

感情労働が求められる仕事の種類としては、カウンセラーのほうかに、各種の接客業や講師業、コールセンターのお仕事、士業のお仕事などがあります。他者と接して双方が気分よく事を運ぶ必要があるのなら、けっこういろんな業種が当てはまると思います。たとえば一般事務職のなかにも感情労働はたくさんありそうですし、ITエンジニアも感情労働を求められる場面はけっこうありそうです。

経営者=社長の感情労働

感情をコントロールして相手に良い接し方をするのであれば、それは経営者が部下スタッフに対する場面でも考えられそうです。部下のミスを咎めるときにどうするか。部下の成功を認めて褒めるようなときにどうするか。いずれも社長さんの感情が表に出そうなところですが、どうするのが良いでしょうか。

感情をコントロールするといっても、かならずしも抑制するのが良いというわけではありません。もしかしたら、場合によって、心からの喜びや怒りや悲しみを相手に伝えることが有効な場面もあるかもしれませんから。ダメなケースを考えるといいのかもしれませんが、感情をコントロールできないことによって、相手にも良くない結果になり、自身や会社にとって良くない結果にもなることを避けたいです。

感情に任せて反応するのではなく、冷静に事象を受けとめて、どのように相手に接するのが良いか考えて、必要であれば厳しく接するし、必要であれば自分の感情を表現します。表情の作り方や声色のコントロールもうまく出来ればいいと思います。脊髄反射的に、感情にまかせて何かを言っているように部下に捉えられないことがポイントではないでしょうか。

落ち着いて一緒に成長を考える

部下の成長を願うのは当然のことですが、社長のそういう考えをスタッフが理解してくれるためにはなんらかのメッセージが必要です。それは言葉によるものだけではなく、制度設計や報酬の与え方なども考えられます。いろいろ考えたらいいのですが、接し方が感情まかせのキーキーした感じでは伝わらないと思います。冷静に、思慮深く考えて、一緒に従業員の成長を考えていけるようなスタンスが良いのではないかと思います。