経営で考えるファシリテーションその2 経営者が注意すべきことはスタッフの意欲

人事系コンサルタとの永江です。

先日の投稿につづき、経営で考えるファシリテーションの2回めです。

今回は、経営者がファシリテーションで注意すべきことはスタッフの意欲、つまりモチベーションであるということです。もちろん、他にも気にすべきことはあります。でも、けっこうこれは重要だと思っていて、経営というものを人にフォーカスして考えるときにけっこうなキモになるのではないかと考えています。

そもそもファシリテーションとは?

ファシリテーションというと会議の進行を思い浮かべる人が多いですが、そもそもファシリテーションとは会議や話し合いにかぎって考えるべきものではありません。ファシテーションとは、何かを良くすることであり、促進することであり、手助けすることでもあったりします。ファシリテーション協会さんのウェブサイトでも、「人々の活動が容易にできるよう」という表現が使われています。つまり、会議にかぎったことではありません。

経営のファシリテーションとは話し合いのことではない

では、何が経営のファシリテーションかというと考えます。人が集まって会社を形成していて、その集団が企業活動をしていきます。だから、、経営のファシリテーションとは、経営をうまくやっていくことそのものであり、そのために必要なすべての言動がファシリテーションたりえるのです。

もちろん、社内で行われる会議をうまくやっていくこともファシリテーションですが、そのときに何をもって「良い会議であった」とするのかが重要です。その判断基準は、良い経営に資するかどうかであって、営利団体である企業の中であれば、利益につながる会議であるのかどうかが最優先されるべき評価です。

しかし、経営を良くしていくことそのものがファシリテーションであれば、会議以外にもやることがあります。指示を出すこと、教育をすること、場合によっては叱ったりすることも必要かもしれません。こういうことを書くと「叱って萎縮したらいけない」とか言われそうですが、萎縮して本来のパフォーマンスを発揮できないようにするならば、それはいけません。叱ることによって改善や成長につながり、会社の利益になるならOKです。経営のファシリテーションとは、経営をうまくやっていくことであり、うまくやっていくとは利益を生んで財を残していくことです。そうなるかならないか、これが原則としての判断基準です。

一人ではできないから人を雇っている

私自身は個人事業主として、今のところ完全な「一人親方」の状態です。でも、いわゆる経営者の方々は人を雇っていますが、それは、一人では事業をできないからのはずです。だから、自分の分身、あるいは自分を手伝ってくれる人として、雇っている人にはうまく動いてもらう必要があります。

ということは、雇っている人がポテンシャルの100%を発揮してくれるのが理想です。社内の人事案件は、すべてそこに向かっているといってもいいくらいではないでしょうか。だから、経営のファシリテーションということを考え、経営者が注意することとはスタッフの意欲をどうするのかということになってくるのです。

経営においてファシリテーションが果たし得る役割

さて、一般的にファシリテーションというのは経営そのものとは考えられません。経営の中で、それをよくするために何をするのかがファシリテーションになってくるのでしょうか。スタッフに対してどう接すると良いのかというところにその答えがあるように考えています。

スタッフの意欲を高めようと意見を聞き入れ、まずい考えであってもそのとおりにさせる。そうやって経営が傾いてしまう。これではダメです。先日の投稿で論理性について述べましたが、やはりダメなときはダメであることを諭さないといけないように思います。

スタッフにどう接するのかが経営のファシリテーションのキモだとすると、もしかしてこれは経営そのもののキモかもしれません。なぜなら、究極的には、スタッフが理想的に動いてくれれば会社の最大限のパフォーマンスにつながるからです。スタッフが最大限に動かしていくこと。動かすという言葉が嫌いな人もいるかもしれませんが、これが経営のファシリテーションが果たし得る役割なのかもしれません。